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Prologue
目が覚めると、そこには甘い世界が広がっていた。
いやまぁ、甘い世界といっても、別に異世界に来たわけではない。そこは、たしかに自分の部屋だ。
一人暮らしをはじめた僕の頭を悩ませ続けている洗濯物は、昨日の夜と同じように山積みになっているし、部屋は散らかっている。
全然甘くないだろ‼ だって?
まぁ、その通り。普段の僕の部屋は、ごちゃごちゃしていて、むしろ、むさ苦しいくらいなのだ。(一人暮らしを始めたときなんて、みんなそんなもんだよね?)
でも、その朝は違っていた。
むさ苦しい僕の部屋を一気に甘くさせる、そんな夢のような出来事……。
そう、それは……。
女の子が、突然僕の部屋に現れたのだった……!




