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#13「Rainbow In My Soul」

この作品のタイトル名・サブタイトル名は、歌手の「佐野元春」さんの楽曲名を使用しています。

文章内では歌詞は引用していません。しかし、簡単な単語は用いてます。名詞・固有名詞程度です。

   #13「Rainbow In My Soul」



「何を見せたいんですか?」

 “愛”は振り返り、黒衣の男のマントのフードを剥ぎ取る。背が低い彼女は飛びついていた。

 始めて実際に行動を起こしたのだった。

 男の顔は笑っていた。


「あはははは」

 満足そうに高笑いしていた。男の望みは叶ったのだ。幸せな時を見せつけて絶望を味合わせる。高い場所からの落差を楽しむ。これこそが男の目的なのだ。

「ここは地獄なの?」

 取り返しのつかないことをしてしまった。“愛”は後悔する。


「まぬけが!」

 男の的確な言葉に“愛”は固まる。

 ――正しく、その通りだったのだ。

「わかってる……これが罰なんだ……」

 力無く呟く。


 ――あの日。

 学校の屋上に立った日。


 騒ぎを起こしたかった。屋上のフェンスの外に立ち、叫ぶつもりだった。

 生徒や教師……大勢の前で訴えたかった。


 ――「死んでやる!」


 狂言自殺を計画していた。顔の見えないクラスメイトや担任教師に自分の存在を示すために……。

 だが、失敗した。


 何故か足を滑らせて転落した。

 強い風でも吹いたのだろうか?


 思い出せない。

 ――気が付いたら校庭に倒れていた。


 男は饒舌になっていた。

「自殺した者は地獄へ直行だ。当然の報いだ……頭の悪いオマエにも、それは理解出来るだろう?」

「わかってる……」

 “愛”は短く答える。

「いや理解していない! まず、人殺しは地獄に落とされる。そして、自殺とは自分を殺す事だ……問答無用で地獄に落とされる。だが、その覚悟には敬意を表する。真っ直ぐに地獄に案内するのだ……だが……」

 男は“愛”のあごを掴む。

「だが……何?」

 “愛”は男の手から顔を逃がす。


「オマエはそれさえも軽んじた! 演技をして皆の同情を引こうとした! 他人の好意をもてあそぼうとした! だが、間抜けな事に失敗し――無様に落下し命を落とした! あはは! ばか! ばーか! 大ばか者だ!」

 子供の罵倒にも聞こえる。

「クッ……」

 “愛”は、男の言葉には反論できなかった。全くのその通りなのだ。


「まだ、見て貰う……」

 男は笑う。口が耳まで裂け上がっていた。

 端正だった顔が、禍々しい形相に変化している。



 場所は、同じ病院だった。

 時間軸だけが違っていた。


 集中治療室。

 ベッドに横たわり、人工呼吸器を付けられていたのは紛れもない“愛”自身だった。


 傍らには母親の“陽子”が付き添っている。

 頻りに娘の頭を撫でている。手術が繰り返され、包帯が巻かれている頭部を……。


 “浩一”が病室に足を踏み入れる。仕事終わりに駆け付けたのだ。窓の外は暗闇だけがある。

 病室には多くの千羽鶴が下げられていた。人々の回復祈願の思いが織り込まれている。 メッセージも添えられていた。“愛”を心配する気持ち。

 花束の中に、白黒のポートレートもあった。“国重俊樹”が撮影した写真だ。


 “陽子”は、夫の存在に気が付いた様子だった。


「あ、先輩……‘妹’の“愛”ちゃんです。こうして頭を撫でてあげると……直ぐに気持ちよく眠っちゃうんですよ……」

 彼女には表情が無かった。

「“陽子”! しっかりしろ! 君の‘妹’さんじゃ無いんだぞ!」

 必死だった。肩を強く掴んで激しく揺すっていた。


「分かってます――」

 そう言って彼女は俯いた。

「――‘妹’の“愛”ちゃんは……先輩に紹介したことは一度も無かった……」

 声が震えている。

「しっかりしろ!」

 妻の心が壊れかけている。“浩一”は実感する。何とかしなければ……。

「……助けて……」

 “浩一”が初めて聞いた“陽子”の弱音だった。



 この光景を見せられて、“愛”は後退りする。誰かにぶつかった。顔を見やると――愛嬌有る――見慣れた顔だった。看護師の……現在は‘婦長’の“安藤真弓”だった。

 皺が刻まれていて恰幅も良くなっていた。貫禄が出ている。

「この場所に居ちゃいけない……」

 “安藤”の言葉に“愛”は驚く。自分の事を確かに認識しているのだ。

「見えるの?」

 しかし、“愛”の問いには答えてくれない。

嘘吐うそつきのオマエは出て行け! 禍々しい者!」

 ‘婦長’は“愛”の後ろの男を指さす。男は、マントをひるがえして顔を隠した。マントの下には高そうなスーツを着ている。


「嘘吐き?」

 “愛”は男の顔を見る。自分に対して嘘を吐いている?

「嘘を見せるのは辞めなさい。これはルール違反です。過大な『干渉』を行っていることも判明しました。あなたには罰が与えられます……」

 声がした。幼い子供の声だった。

 その方向を見る。

「“愛子”ちゃん!」

 死んだ“陽子”の‘妹’だった。

 驚いた“愛”は思わず名前を叫んでいた。


「もう……よしなさい……“大原茉莉”!」

 “愛子”が叫んだ。



 世界が入れ替わる。

 舞台が再構築される。

 早送りの手法で――映画のセットのように出来上がった。


 見覚えがある。

 父、“浩一”が恋をした相手……“大原茉莉”の自宅だった。


「やめろ!」

 男が叫ぶ。だが――それは女性の声だった。

「何故、また見せるの! 私の間抜けな姿を!」

 男の口から発せられているのは確かに女性――“茉莉”の声に変わっていた。


 姿も変わる。男の体はドロドロに溶け出した。

 そして男を形作っていた物質が再集結する。それらは女性特有の柔らかな曲線を作り出して行った。服や髪の毛が加わっていく。特殊メイクに思えた。

 美人で長髪の女性の姿に変化する。

 “愛”の見知った顔だった。


 この場所にはもう一人の“大原茉莉”が居た。

 パジャマ姿だった。ベッドで半身を起こしている。


 手には薬瓶が握られていた。

「睡眠導入剤……」

 “愛”は薬のラベルを見て呟いた。


「そうよ!」

 罪を暴かれた“茉莉”が叫ぶ。


 ベッドの“茉莉”はコップの水を飲む。青白い顔で表情も無い。そして、ゆっくりと体を倒した。

 部屋のテーブルの上には「遺書」と書かれた白い封筒がある。少し右上がりの文字だった。


「“茉莉”さんは自殺したの?」

 “愛”が口にする。

「いいえ……」

 答えたのは“愛子”の幼い声だった。


「きょ、狂言自殺よ! アンタと同じ! でも、私も間抜けだったの……薬の量を間違えた……痩せてしまっていたの……この時は、悩んでいて食べ物を殆ど口にしていなかった! 全く失念していた! 薬が効きすぎてしまった! 永遠の眠りだった! あははは!!」

 “茉莉”の顔が狂気に歪む。大きく笑い出した。


 その時、“茉莉”の部屋の電話が大きな音を立てる。

 “愛”は驚いてそちらを見た。呼び出し音だった。

 鳴り続けている。



 時間経過が省略された。


 次の瞬間。

「オイオイ“茉莉”! 勘弁してくれよ!」

 “茉莉”の自宅の玄関が勢いよく開く。男が室内に入ってきた。

 “愛”が知っている顔だった。端正な美形の顔立ち。

 ――黒衣のマントの男!


 スーツ姿だった。

「オイ! “茉莉”! オイ!」

 眠っている彼女の頬を叩く。しかし反応は無い。

「どうする……どうする……」

 男は錯乱していた。やっとベッドの薬瓶に気が付き、テーブルの遺書も発見する。

 最後に電話機に気が付いた様子だった。

 119番を押すのに苦労している。



 場面は再び変わる。


 暗い闇の中、何も無い空間。

 “茉莉”が座り、項垂れていた。その前に幼女姿の“愛子”が立つ。“愛”はそんな二人を見つめていた。


「嘘を吐いた……って、どういうことですか?」

 誰に尋ねれば良いのだろう――“愛”は思う。二人を見比べていた。


「ふっ……」

 観念したのか“大原茉莉”は薄笑いを浮かべて立ち上がる。彼女に尋ねるのが正解か?

「ルール違反って何ですか?」

 “愛”の質問に――

「中学校の屋上から落ちた時には、アンタは直ぐには死ななかった」

 そうだった。目撃した時には病院の集中治療室に長期間いた。

 自分の葬儀に出席した生徒達は冬服を着ていた!

 少なくとも4ヶ月の期間が経過している。

 季節が巡っている。


「ルール違反そのいち……死が確認された直後からしか、当の本人に見せてはいけない」

 “茉莉”は淡々と喋る。

 落ちたときはまだ死んでいなかった。その時の“愛”の魂を連れ出して見せてしまった。

「私はその時は、まだ死んでいなかったんだ……」

 “愛”は譫言うわごとのように呟く。


「ルール違反その――」

 “茉莉”は投げやりに話し出す。不貞不貞ふてぶてしいとも言える。

「――生きている人間への『干渉』は、一人につき一回まで……」

 感情無く語る。


「干渉?」

 “愛”の言葉を聞いて、“茉莉”は面倒くさそうに近づいて来た。

「そうね……例えるなら、私たちは‘幽霊’と同一の存在と言えるわけ。現実に生きている人間に対して、物体に対して……指一本触れられないの。砂粒一つも、髪の毛一つも動かせない……非力で無力な存在」

 そう言って“愛”の顔に右手を近づける。

「なに?」

 不安になり身を固くする。

 “愛”の頭の中に“茉莉”の手のひらが差し込まれる。頭の中に指が沈み込んでいた。

「いや! やめて!」

 体を引く。


「心配しなくていいわ……」

 “茉莉”は嗜虐的な笑みを浮かべていた。指を更に深く沈める。

 痛みを始めとして感触は無かった。何の変わりもない……そう思った時。

「カチリ」

 頭の中で音が聞こえた――気がした。スイッチが入れられた音だ。

 すると――目の前の“茉莉”の顔が消えた。黒いがらんどうになった。

「まさか……」

 級友の、教師の、父親の顔が見えなくなった原因はコレだったのだ!


「そう、私たちが唯一『干渉』出来るのは、脳内で伝達される電気信号に対してだけ……でも、便利なのよ――」

 “茉莉”が“愛”の頭の中で手を動かしている。

 陵辱を受けた印象だ。

「――見える物を見えなくしたり……見えない物を見せたり――」

 “愛”は自分の足元に二羽の‘兎’を見ていた。人間のように二足歩行をしている。

 外国のアニメーション映画で見た、懐中時計を見つめる鼻眼鏡に蝶ネクタイの白い兎。 二羽は違った色の服を着ている。

 

「――聞こえる音を聞こえなくする。その逆も可能……」

 二羽の‘兎’はカートゥーンアニメのような効果音で歩き出す。転んだときはコミカルな音楽が流れていた。

「これって……」

「こんな事も出来るのよ――」

 “茉莉”は口を開けて笑っていた。

 途端、“愛”は不安な気持ちに包まれる。自分がちっぽけな存在に思えて来た。黒い霧が心の中に拡がっている。

 顔色も暗くなる。

「――感情も操れるの……」

 人間の喜怒哀楽を始めとする感情を増幅したり、反対に無くしたり……自由自在に操作出来るのだ。


「もう、やめなさい!」

 “愛子”に一喝されて“茉莉”は手を引っ込める。

 とても6歳の幼女の言葉には思えなかった。


「この行動により、人々が見えない筈の‘幽霊’を見る。聞こえないはずの‘神の声’を聞く――」

 “愛子”はしっかりとした口調で語り出した。

 “愛”は話に耳を傾ける。

「――彼女が侵したルール違反はそれだけじゃない。幻覚・幻聴を駆使して、あなたを極限にまで追い詰めた。狂言自殺まで行わせた。これはルール違反なんかじゃない! 罪よ! 明確な殺人行為! 犯罪なの!」

 “愛子”の糾弾に肩を落としている。しかし、反論をする。

「確かに! 私は、自分の恨み辛みを持ち込んで‘この子’を罠に嵌めた! でもね、アンタだって同じじゃないか!」

 “茉莉”は、“愛”を指さした後に“愛子”へと向き直る。


「……」

 “愛子”は返事に窮していた様子だった。


「どういうこと?」

 “愛”には二人のやり取りの意味が分からなかった。

「コイツは私の担当だった……あの男と同じに私の過去を見せつけた! コイツも私と同じに自殺を偽装としようとして……死んでしまった大馬鹿者の一人なのよ!」

 “愛子”を指さした“茉莉”は盛大に笑い始めた。

「違うわ!」

 “愛子”は見据える。

「違わない!」

 “茉莉”は怯まない。


「マントの男の正体……彼は当時付き合っていた、もう一人の男性だったの――」

 “茉莉”の告白が始まる。

「――社長の息子に、“関口”さん……そして‘この子’の父親……三人の男を手玉にとって、利用して……私は満足していたの」

 “関口”とはマントの男の元になった人物なのだろう。


「“関口”さんと結婚したかった。社長の息子に付きまとわれていると知って貰って、変な子供がちょっかいを出して来ると知らせてみて、私に同情して欲しかった……」

 そして、“愛子”を恨めしそうな目で見る。

「ある日、旅行中の宿泊先に“関口”さんから突然電話が掛かってきたの。私の相談に乗りたい。力になりたいってね。それは、この女が『干渉』した結果だった!」

 “愛子”を指さす。

「一回だけだわ……」

 “愛子”は苦しげに言葉を絞り出す。

 それが、“浩一”がホテルで目撃した電話だ。


「私の事を気に掛けていると思っていた。だから、彼に振り向いて欲しかった。自殺未遂の場面を見せつけて、更に心配して貰って……私を好きになって欲しかった。」

 完全に病んでいる。“愛”は思う。



「こっちに来て……」

 “愛子”はそう言い“愛”の手を取った。二人は空中を移動する。“茉莉”は放って置かれた。

 “茉莉”が小さくなる。遠ざかる。


「ちょっと! 何処行くの? ねぇ!」

 “茉莉”は立ち上がって追いかけようとしていた。

 しかし、転んで仕舞う。

 転倒の原因は――

「ヒッ! 腕が……」

 黒くてたくましい男の腕が、“茉莉”の右足首を掴んでいた。

 引きずり込まれていく。

 何も無い空間から、黒くて禍々しい腕が伸びて来ているのだ。

「や、やめろ!」

 左足で黒い腕を踏みつける。蹴り飛ばす。必死の形相だった。

 しかし、“茉莉”の体は虚空へと飲み込まれていく。


 遠くで“茉莉”の絶叫が聞こえていた。

 “愛”は自分の耳を押さえる。



 “愛子”に連れて来られた場所。

 そこは、中学校の玄関だった。


 ――あの日。

 二年生の下駄箱。


 黄色いヘルメットが二つ見えた。

 学校の玄関の前には、工事関係者のトラックが停車している。

 入り口から慎重に大きな板を運んでいる。1メートル×2メートルの白い板を前と後ろとで持つ二人の作業員。


 日は明るい。

 階段横の時計が見えた。午後2時過ぎ。


「ああ! 何してるの!」

 校務員の“三村”だった。奇声を発し、抱えていたダンボール箱を下駄箱横のの上に置く。


「いやね……工事用の防音壁を運んでいるんですよ。今日中に終わらせないと……」

 前の方を持っている作業員が、ヘルメットを少し持ち上げ後ろ向きのまま答える。

 そのまま真っ直ぐ進んで、スチール製の下駄箱に激突してしまう。

 下駄箱は大きく傾いて倒れそうになった。慌てて“三村”が押さえつける。

 生徒の靴が数個、バラバラと落ちていた。

「き、気をつけて下さいよ!」

 “三村”の言葉に作業員達は頭を何度も下げて階段を昇って行ってしまった。


 下駄箱脇の簀の子に革靴や運動靴が何個か落ちていた。いずれも片方ずつだったので空いている場所に適当に突っ込む。

 一組の革靴が残された。茶色いローファーだ。

「ええと……」

 下駄箱の空きを見つけた。靴を入れようとした。

「三村さん!」

 遠くから名前を呼ばれた。納品された品物を急いで職員室に届けねば!

 “三村”は無意識に靴をダンボール箱の中に入れ、それを持って職員室に向かった。


 ――午後3時半。

 場所は同じく中学校の玄関だった。

 時間だけが経過していた。

 雨降りの前なので、この場所は薄暗かった。


 下駄箱の自分の場所を見つめて、硬直している“愛”の姿が見えた。自分の背中を自分で見つめている異様な光景だった。

 あの日の、下校時。


 あの時の自分の気持ちが蘇って来る。

 クラスでは疎外感を感じたことは有ったが、物理的・肉体的な虐めは無かった。


 ショックだった。

 ――誰かが靴を隠した――と、思った。

 靴が無くなっている事実を、虐めと勝手に結びつけている自分がいたのだ。

 仕方なく持っていた運動靴に履き替える。


 愚かだった。

「“藤田”さん!」

 自分の名前を呼ぶ声……担任の“岡本敦子”の声だった。

 しかし、下駄箱前の“愛”は言葉を無視して玄関から出て行ってしまう。


「あれ? “藤田”さん?」

 下駄箱の周囲を見渡している。

 玄関に駆け付けた“岡本敦子”の胸には、“愛”の靴が抱えられていた。



 “愛”の視点が移動する。

 下駄箱の場所から直ぐ近くの階段へと移った。そのまま階段を昇っていく。三階のフロアを通り抜けて、屋上入り口への階段を昇る。


 錆びたドアが見えた。


 誰かの右手が伸び、ドアの鍵穴に鍵が差し込まれる。

 大きな音を立てて開く。


「おい! 雨が降ってるぞ!」

 美術教師の声だった。

「いいの!」

 美術部員が二人、傘を差して屋上へと踏み込んで行く。


「雨降りの中で絵を描くのか?」

 美術教師の呆れた声だった。

「雨の情景は中々見られないじゃないですか! ロマンチックですよ」

 美術部の女子部員は、そう言って傘を首に挟んでスケッチブックを開いた。鉛筆で描写を始める。


「終わったら教員室まで来て、声を掛けてくれよな。鍵を締めないとイカン」

 そう言って美術教師はドアを閉じて階段を降りていった。


 再び、錆びたドアだけが見える。

 時間経過が省略される。

 二人の女子部員はスケッチを終えたのか、出てくる。

 傘を閉じ、肩の上の水滴を払う。



 時間経過を省略。

 すっかり暗くなっていた。

 階段を昇る足音。ジャラジャラと金属音がした。

「ありゃあー、開いとる!」

 “三村”だった。戸締まりの確認に現れたのだった。ドアノブを捻って開いてしまったのに驚いていた。外を見渡す。その場に誰も居ないことを確認する。

 鍵の束から屋上のドアの鍵を選び出し、鍵を掛ける。

「こりゃあ……鍵の管理を徹底せんとなぁ……」

 首を傾げながら階段を降りる。


 少しの後。

「やば!」

 階段を大股で駆け上がってきたのは美術教師だった。部員に屋上の使用が終わったと連絡があったが、他の仕事に追われて忘れていた。

 鍵穴に差し込み。回す。

 そのまま駆け下りていった。



 時間経過が再び省略される。

 次に昇ってきたのは“愛”だった。


「やめて! 行ってはいけない!」

 自分の叫び声は目の前の少女には聞こえなかった。

 ドアは大きな音を立てて開く。

 白い光。

 白い空間。



「どうだった?」

 目の前に“愛子”が居た。

 彼女が見せたのは、あの日――あの朝に至る原因。


「どう……って」

 意味を理解出来ない。


「まだ、やり直せるの……やり直したい?」

 感情無く“愛子”が聞いてきた。


 やり直せる?


「え?」


 その時、“愛”の意識が飛ぶ。

 気が付いたら屋上のフェンスの外に立っていた。あの朝、あの時の自分に同化していた。


 目の前には、あの日見た景色が拡がる。

 雨が降っていた。

 灰色にくすんだ風景。でも母の水彩画のような優しい街並み。父の実家の掛け軸で見た、繊細で柔らかい――自分の生まれた街。


 振り返り、ゆっくりとフェンスの一番上によじ登る。

 屋上に飛び降りた。スカートが少しフワリと持ち上がる。手で裾を押さえる。


 顔を上げると“愛子”が立っていた。

 “愛子”はフェンスの方にまで歩いて行く。金網を両手で掴む。

 彼女の顔が雨に濡れていた。


「ね、“愛子”さん……校舎の中に入ろう」

 左腕を掴み促す。しかし、少女は頑として動こうとはしない。

 雨が強くなってきた。


 仕方が無い。フェンス脇の自分の鞄の中から折りたたみ傘を取り出す。

 “愛子”に差しかける。

 中から紙切れが落ちた。手を伸ばし拾う。


 文面があった。母の字だった。

「ほつれていたので直しておきました」

 確かに、傘の露先のほつれは縫い直されていた。一箇所だけ黒い糸で括られている。

 母の字が書かれた紙を胸に当てる。


 “愛子”の目の前にその紙を差し出す。

「お姉ちゃんの字だ!」

 コチラを向いて嬉しそうな顔になっていた。幼女の顔に戻っていた。


「“愛子”ちゃんに聞きたいことがあるの……あの人の言ってたこと……」

 傘を差し掛けたまま、6歳の幼女と同じ目線の高さになる。


「“大原茉莉”さんの事ですね。彼女の言葉は真実です――」

 淡々と話し出す。6歳の幼女が途端に顔付きを変える。彼女は亡くなった時から現在まで……否、それ以上の時間を過ごしたのかも知れない。

 辛い過去を見せられたのだろうか?

 誰に?


「私は死後、“大原茉莉”さんの担当となりました。彼女の過ちを、彼女自身に見せつけたのです。その途上で、彼女が姉と関わり合いが有ることを知りました。だから、姉の援護をした。だって彼女は、“浩一”さん……あなたのお父さんの心を操作して、姉から遠ざけようとした」

 険しい顔付きになる。

「チョット待って……混乱してきたの……“茉莉”さんの狂言自殺の遠因と、父が母に急に冷たくなった原因……二人がそれぞれ関わったのは理解出来るけど……」

 中学二年生の“愛”には把握出来なかった。時間軸が複雑に入り組んでいる。


「私たちの様な存在は、時間も空間も関係有りません。だから因果関係を証明するのは甚だ難しいのです。どちらも一人に一回だけ『干渉』をしているだけだし、『干渉』の有無に関係なく結果は同じになるのです。“茉莉”さんは自殺をし、“浩一”さんと姉は結婚する。それが遅いか早いかだけなのです」

 鶏が先か卵が先か……そんな時間のパラドックスだ。

「じゃあ……“茉莉”さんと同じに、この役目を受ける原因になったのは……」

 “愛”の質問に、“愛子”は苦しげに語り出す。

「お母さんからもお姉ちゃんからも……歩いて遠くに出かける事は禁止されていたんです。でも……」

「でも? だって、遠足に行きたかったんでしょ? 家族との思い出を作りたかったんでしょう? 無理して出かけて、風邪を引いてしまって……最後には死んでしまった!」

 “愛”は残酷に問い詰める。無邪気に追い詰める。

「私は、遅かれ早かれ死ぬ運命にあったの。だったら、お姉ちゃんの記憶に残る方法が良いと選択した。でも、更に残酷な結果になった……お姉ちゃんを苦しめた」 

 “愛子”はそう言った後に黙り込む。


 しかし、“愛”は気が付く。“愛子”を追い詰める言葉は、そっくり自分に返ってきてしまう。

 愚か者の自分。


「ごめんなさい……」

 6歳の幼女に謝っていた。

「いいの……」

 彼女にも告白できない事情がありそうだった。


 いつの間にか雨は止んでいた。屋上から校庭を見下ろすと、生徒達が少しずつ登校を始めていた。

 傘を閉じる。急に風が吹いてきた。雲が早足はやあしで移動している。


 一気に空が晴れ渡る。

 東の空の太陽が眩しい。

 “愛”は顔を手で覆う。


 屋上から、西側の方向を“愛子”が眺めていた。

 “愛”は振り返る。


 大きな虹が出ていた。

 こんなに大きな虹は始めて見た。

 両手を広げて眺める。

 虹の向こうへと飛んで行けそうだった。


「うわぁ~」

 思わず笑みが溢れる。

「ねぇ! “愛子”ちゃん!」

 幼女の方を向いた。

 “愛子”が見たいと望んだ虹。

 居なかった。

 忽然と――

 “愛子”は姿を消していた。


 “愛”は俯く。

 喜ぶ“愛子”の顔が見たかった。


 “愛”は、屋上から校舎内にゆっくりと帰っていく。



 ――始めて体験する朝。

 自分の教室。慣れ親しんだ教室。

 窓際の後ろから二番目の席。

 一番に教室に足を踏み入れた後、次々と同級生が登校してくる。

 彼ら彼女らには顔があった。

 一人一人と挨拶を交わす“愛”。

 皆は、彼女の元気な様子に一様に驚いていた。


 思い出し、鞄の奧からクシャクシャになったプリント用紙を取り出す。

 行事の班分け表。確かに、自分の名前はあった。

 見えなかったのだ。

 過剰で過多の“茉莉”が行った『干渉』――それが自分を追い込んだ。


 自分の気持ちが晴れる。

 空から雲は無くなり、晴れ渡っていった。

 強い光に景色が輝いていた。


 朝の'SHR'が終わり、担任の“岡本敦子”が声を掛けて来る。

「“藤田”さん。あなたの靴を預かっているの……後で取りに来て下さい」

 知ってる! そう言いたくなった。

「ハイ!」

 明るく答えている自分が居た。



 ――放課後。

 クラブ活動に出る。


 部室では“国重俊樹”が待っていた。彼は頻りに何かを言い出しそうとしていた。

 “愛”は微笑みを向ける。

 彼の顔が赤くなる。

「あのさ……」

 “愛”の方から話しかける。砕けた口調だった。

「え?」

 不意打ちを食らって、“俊樹”は驚いた顔になる。

「今度の日曜日に、クラブ活動で必要な道具を買い揃えたいの……。付き合ってくれるかな?」

 グッと親近感溢れる語り口だった。顔も近づける。

「あ、あぁ買い物ね……だ、大丈夫だよ……」

 “愛”の言葉に少しがっかりとする。

「少し、お洒落して来てね。私も気合い入れるから!」

 少女は胸の前で、両手でガッツポーズをする。

「お洒落?」

 “俊樹”は不思議そうな顔を向ける。

「そう! 二人きりの初めてのデートなのよ! 気合いを入れないでどうするの! 途中、ドーナツ屋さんで一緒にお茶しよう!」

 今までにない明るい表情の“愛”だった。母の積極的さを見習っていた。手本にしていた。

 そして――

「で、デ……?」

 “俊樹”は固まっていた。顔が見る見る赤くなる。

「デートだよ!」

 もう一度言う。

 彼は耳まで赤くなった。


 部室の入り口。影から二人を見つめる“敦子”がいた。

 少し微笑んで、元来た場所に戻っていった。



 晴れやかな気持ちで、自宅へと急ぐ。

 “愛”は思う。

 今まで見せられた数々の場面。それは、幻だったのだろうか?

 それとも夢だったのだろうか?

 誰かが見せている夢。

 本当の私は、病室で人工呼吸器に繋がれているのかも知れない。


 生きている?

 実感が欲しかった。



 ――自宅玄関。

 “愛”は立ったままでいた。

 母が二階から降りてきた。洗濯物を抱えている。

 目が合った。

「あら、帰って来てたの……」

 変わらない母だった。明るくて元気で、屈託のない笑顔。


「……どうしたの?」

 玄関から一歩も動かない娘を見て不審に思ったらしい。

 娘は何も語らない。

「傘を直して机の上に置いていたの……知ってる?」

 洗濯物を廊下に置いて、ゆっくり歩み寄ってきた。

 母と娘は見つめ合う。

 母は娘に近づく。


 急に、娘は母親に抱きついた。強く抱きしめる。

「ね……どうしたの?」

 娘の行動に戸惑っていた。

 娘は無言で抱きしめ続ける。力を込めていた。母親の胸に顔をうずめる。

「“愛”どうしたの? 学校で何かあったの?」


 母の胸に顔を押しつけたまま、首を振る。

「お母さんは取り込んだ洗濯物を片付けないとイケナイの……」

 首を後ろに向ける。

 娘を引き剥がそうとする。だが、力は緩まない。


 諦めた母親は、反対に娘を抱きしめることにした。

 こうして抱きしめてあげるのは……何時以来だろうか? 考えていた。


 泣き虫の幼い娘は、抱き上げると直ぐに笑顔になった。

 “愛”が顔を上げた。笑顔だった。


 その時。

 ――頬を涙が伝っていた。

 “陽子”は泣いている自分に気が付いた。

 人前で泣くのは……久しぶりだった。

 何年ぶりだろう。小学生の時以来だ。

 でも、清々しい思いだった。


「お母さん……」

 娘が声を掛けてきた。

「ん?」

 涙声で尋ねる。

「あ・り・が・と」

 “愛”は耳元で囁いてきた。


 “陽子”は失われていた記憶を取り戻す。

 ‘妹’の“愛子”の聞こえなかった言葉。

「お姉ちゃん、あ・り・が・と」

 確かに、そう語っていたのだった。


 娘を強く抱きしめる。

 もう、誰かが自分の前から居なくなってしまうのが耐えられなかった。

 もう、目を離さない。

 誓う。



 抱きしめ合う母と娘。

 それを見つめる‘誰か’の視線。

 視線の主は、暖かい家庭から外に出る。

 “藤田”の表札が見えた。

 家全体が見渡せる――やがて、街が段々と小さくなる。

 ゆっくりと空へと昇っていく。



   ◇ ◆ ◇



 ――東急東横線・みなとみらい線「横浜駅」午前8時。


 アナウンスの声が響く。

 喧騒の中、渋谷行きの急行電車が発車して行った。

 2番線ホーム渋谷方向の一番端。黒いセーラー服の女子高校生が、先頭で傘を持ち佇んでいる。

 各駅停車待ちの列に並んでいた“水谷みずたに 愛良あいら”は、斜め後方に同級生クラスメイトの“岡崎おかざき 真優まゆ”が並ぶのを横目で認めていた。

 相変わらずの美少女だ――“愛良”は思っていた。


「おはよう! “水谷”さん」

 “真優”が元気に声を掛けてきた。

 “愛良”は天にも昇る気持ちだった。あの――“岡崎真優”が自分に話しかけてきたのだった。

「お、おはよう御座います……“岡崎”さん」

 笑顔で返す。

 女子高校の生徒会長でもある“真優”は、芸能プロダクションからスカウトされたと聞いている。彼女の両親はそれぞれ役者をしている超有名人だ。

 輝かしい未来が約束されている彼女――それに比べて自分は……。


「ちょっとコッチに……」

 “真優”が自分の手を引っ張って来て反対側の1番線ホームへと連れて行く。

 小さくて暖かくて柔らかい手だった。

 彼女の意図が読み取れなくて困惑する。

「あの……“岡崎”さん、学校に遅れてしまいます!」

「“水谷”さん……イイエ“愛良”ちゃん! 他人行儀は止めて……。“真優”って呼んで欲しいの……」

 “愛良”の右手を両手で握ってきた。

 朝のラッシュの時間帯――この場所だけがエアポケットの様に誰も居ない。

 二人だけの空間だ。

 良い匂いがする。“真優”の髪の毛から漂って来るのだろう。


 色白で瓜実顔の“真優”の顔を見つめる。真っ直ぐの長い黒髪は二つに分けられて、後ろでそれぞれ束ねている。女優の母親そっくりの顔立ちを穴が開くまで眺めていたかった。

「いえ……恐れ多いです……」

 “愛良”は下を向く。自分なんて……足元にも及ばない。

 雀斑そばかずとニキビの目立つ自分の顔。度の強い眼鏡が無ければ何も見えない。

 癖の強い髪の毛は、朝の時間を30分は奪ってしまっていた。

 外は雨が降っている。

 横の髪の毛が既に跳ねていた。


「ワタシ達、お友達同士でしょ……」

 抱きしめて来た。

 何だ? 何がしたいのだ? クラスメイトではあるが、殆ど話などしたことは無い。

「あの……」

 言葉が出てこない。

「二人で何処かに出かけない?」

 1番ホーム。元町・中華街行きの急行電車を指さした。

 ドアが閉まり、発車していく。


「え?」

 二人で、乗客満載の車両を見つめる。

「次の各駅停車で、一つ先の『高島町駅』で降りるの……‘みなとみらい’を二人で散歩するのよ……‘山下公園’まで遠出してもいいわね」

 ホームの端、“真優”は両手を広げてクルクル回る。

「“岡崎”さ――」

 バレリーナのポーズを取る“真優”がきつい表情で睨んできた。

 彼女はバレエのレッスンも受けていた。TVの取材に答えていた“真優”の姿を思い出す。

 常に姿勢が良い。胸を張っている……自信の表れだ。少し猫背の自分とは違う。

「――ま、“真優”さん……外は雨が降っていますよ」

 “愛良”は手にした傘を強く握る。

 地下五階のこのホーム。電車や他の乗客が持ち込んだ雨滴でホームは濡れていた。

「いいの! ワタシは『雨女』だから! あはは!」

 “真優”は笑いながら回り続ける。「雨女」とは始めて聞いた。

「あ、危ないですよ……」

 ツルツル滑る床に“真優”はバランスを崩す。

「大丈夫……」

 手を伸ばし体勢を立て直す。

 しかし、彼女の左手はホームの外に出ていた。


 その時。


 暗闇の中から電車が進入してきた。

 けたたましいブレーキ音と警笛音。

 彼女の制服の一部が電車に引っかかったのか、引きずられて巻き込まれていく。


 “水谷愛良”はおぞましい声と音を聞いた。



   ◇ ◆ ◇



 綺麗な歌声が聞こえた。


 “岡崎真優”は顔を上げる。ホームの中程で停まっている各駅停車の車両が見えた。

 そして、先頭部分で叫んでいる“水谷愛良”の姿があった。

「“岡崎”さん! “岡崎”さん! いやあー!! “真優”!!」

 彼女には悪いことをしてしまった。

 ほんの少し驚かしたかった……それだけだった。

 そして、気付いて欲しかった。

 ちっぽけな自分……。

 有名な両親の七光りと蔑まれる自分。何の才能もないのに……期待だけが、のし掛かって来ている自分。

 “愛良”が羨ましかった。いいえ……妬ましかった。

 美術大学の推薦入試に早々に合格した彼女。絵を見せられて驚愕した。

 本物の天才に出会ったと感じた。

 彼女となら親友同士になれると思っていた――さっきまで……。

 

「あなたは死んだのです」

 声が聞こえた。

「死んだ?」

 自分の体を見つめる。ホームの上には千切れた自分の左腕があった。

 今の自分の体には確かに存在している。両手を見つめる。

 あぁ……そうだった。

 声の主を見る。

「天使?」

 美しい女性がそこにいた。背中には白くて大きな鳥の翼があった。

 中空に浮かび、体は光り輝いている。

「私の役目は、亡くなった人々を天国に連れて行くこと――」

 優しく“真優”の頭を撫でてくれた。両親にもされた事は無い。

 彫りの深い顔が陰る。長い金色の睫毛が瞬く。

「――でも、出来ないのです」

 天使は忽然と消える。


 “真優”は周囲を見渡した。

 ホーム上では駅員が現場に駆け付ける。

 泣き叫ぶ“愛良”に、毛布を被せて連れ去っていく。

 同時に救急隊員が到着していた。

 どうせ無駄なのに――“真優”は思う。


「アナタはばつを受ける!」

 背後から声が聞こえた。

 振り返る。

 小さな女の子だった。可愛らしかった。

 黒いマントを被っている。

「ばつ?」

 “真優”は尋ねる。

「アナタには見て貰う。それぞれの人生を……。そして、それは決して拒むことは出来ない」

 “有村愛子”はそう言った。



   完


『Rainbow In My Soul』(レインボー・イン・マイ・ソウル)は1992年発売の「佐野元春」さんのアルバム「Sweet16」の中の曲で、彼のファンの間では名曲として語られています。ライブでも好まれて歌われていました。

ここでは、歌詞は引用しませんが――曲中のフレーズの一つは、人によって受け取り方が違って来ると思います。思い浮かべる事も違ってきます。

「虹」「季節」「流れ」などの単語は、「佐野元春」さんの数々の歌の中に多く登場していました。

この曲は、彼の最盛期の作品群……その中の集大成だと思うのです。


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