表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/28

その3 第七話 とりあえず焼き肉

25.


第七話 とりあえず焼き肉


 ……さて。焼き肉の準備も整ったので涼子が来るまでしばらく寝よう。早く起き過ぎた、まだ眠い。遅番にとって朝と夜は真逆だ。今は昼の12時。つまり私の体内時計的には深夜0時と同じこと。ミッドナイトだ、眠いに決まってる。


「カー子。いる?」


……………………


(まだいないのか。ま、夕方になれば来るだろう)


 涼子は何時に来てとか決めずに呼んだ。いつ来るかは分からないけど合い鍵渡してあるから勝手に開けてくれればいい。


(それまで寝よ)


 カー子も夕方には来るでしょ。起きてると考え込んじゃうし、何より眠い時は寝るのが一番だ。




ZZZ

ZZ

Z




「カー! カー!」


「あ、カー子おはよ」


 むくりと起き上がると肉の焼けるいいニオイがしてきた。


「あ、起きたのね。もう先に焼いてるよー」

「いや、りょうちゃん来てたなら起こしてよ。少し高い肉買ったんだからさ。一緒に焼き肉やらせてよ。カー子も、気ぃ使っていつまでも寝かせとくことないからね?」

「……ねえ、マコト。カラスに普通に話しかけるのちょっと変だから人前ではやらない方がいいよ」


 そう言われて思い出した。そうだ、それについての話がしたくて今日は涼子を呼び出したんだった。


「うん、それなんだけどさ……」


ジューーーー


 横から肉の焼ける音と美味しいに決まってるニオイがしてきて私の話を遮る。


「まあいいや、先に食べよう」

「お米は?」

「そこはぬかりない。『カトーのごはん』を大量に購入してある」

「良かった。マコトん家はパッと見て炊飯器ないから気になってたんだよね。いざとなったら酒屋にひとっ走り行ってきてビールでも買ってこようかと思ってた」

「不良! 不りょうこ! お酒は20歳になってからだよ?」

「18も20も変わんないって」

「たしかに……どっちも20符か」


 そんな事を言いながら私はカトーのごはんをあたためた。電子レンジくらいならあるのよ。チンするごはんは一人暮らしを始めてから何度も買ってる。……そういや『チン』するって言葉って言葉だけ残ったよね。今の電子レンジ『チン』なんて音出さないじゃん。100%で『ピーッピーッ』だよね。


ピーッピーッ


 よし、ごはん食べよ。本題はあとでいいや。


「よし食うか!」

「食う!」


「「いっただっきまーす!」」


[ねぇちょっと……私のことで集まったんでしょ? 放置しないで下さいよ]


「はっ? 何?? なんかいまアタマに直接話しかけられた感じしたんだけど? えっ、なにこれ」

「あー、ちゃんとりょうちゃんにも届いてんだ。一体どーゆー仕組みなのか分からんけど、今喋ってたのはカー子だよ」

「ハァ!?」

「なんか喋るのよアイツ」

[そう、なんか喋るんです。私]


 カー子は窓の外からそう言っていた。


「…………よく分かんないけど。なら、入れてあげれば?」

「それもそうか」

[涼子さん優しい]


 少女2人は部屋にカラスを上げる事にした。


「とりあえず、焼き肉にしよう」

「そうね」




 


 



 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ