その3 第六話 お買い物
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第六話 お買い物
早く帰った私はまだ真夜中なのでとりあえずしばらく寝た。人間夜は寝れるものである。普段起きてる時間であれ、夜に寝ていいよと言われたなら簡単に寝つける。
久しぶりの夜睡眠だ。おやすみ世界――
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ハッ!
(いけない! 仕事! あれ? いま何時?? ウギャー8時45分じゃん! 遅刻する!!)
バタバタッと動き出して遮光カーテンが揺れると差し込む光があった。
(あれ? 明るい。朝の8時45分? あ、そーだった早上がりしてたんだ。ていうかそもそも今日は休みだっけ)
目覚まし時計が呆れた顔で見てる。何を1人で慌ててるのか。おれが信じられないのか? と言われてるように感じた。
「そーだよねー。アナタを買ってから一度だって起きれなかったことないモンねー」
私はかなり寝坊する方なのですごく起きやすい目覚まし時計を店員さんに選んでもらった。この時計の目覚まし音で起きなかったことはない。まして今はカー子もいる。
(そうだ、カー子だ。あの野郎。どういうことか説明してもらわなきゃ)
「カー子。いるー?」
…………………………
居なかった。そういうこともあるか。ずっといたりしたら逆に嫌だし、いないならいないで良いか。きっとそのうち来るだろう。
「そうだ、涼子を呼ばないと!」
"今日と明日連休でしょ。今日来てよ。りょうちゃんと話したいの"
(これで来るだろう)と思った。しかし……。
"ええー面倒くさいよ。家でゲームしてるとこなのに。この連休でドラ◯エをガンガン進めるという私には私の予定があるのよ。だいたいあんた体調不良で早上がりしたんじゃなかった? 風邪ならうつされたくないんだけど"
薄情者! 風邪じゃないし。
仕方ない、ごはんで釣るか。
"今日の夜は焼き肉にしようと思ってたんだけどなァ"
"行く"
よし。肉買いに行くか。あとナスとキャベツとタマネギくらいは欲しいかな。あと、カー子用に紙皿くらい買っておこうかな。ただの野鳥じゃないとわかったわけだし。お皿くらい欲しいよね。
(タレはどうしようかな〜。モンボランのヂャンを買うか……エヴァラのゴールド味を買うか)
悩んだ結果、醤油とレモン汁で食べることにした。ダイコンも買って大根おろしも作る。おろしがねも忘れずに買った。
最近100円ショップコーナーがスーパーの一角に出来たので紙皿もおろしがねもそこで揃うのがとても助かる。
(そう言えばカー子のあの声。女の子の声だったな。良かった、男の子じゃなくて。男の子に毎日部屋見られてるとしたらヤバかったもんな。女子ならいいや)
そんな事を思った。私はちょっと不思議な現象を受け入れるのが早いのかもしれない。柔軟性と対応力は私の長所だ。




