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第二十七話 乱暴姦

目の前の男二人は冒険者なのだ。

受付嬢が敵う相手ではない。

それは分かってはいるが、街中で何かするとは思

わなかった。


一瞬で腕を掴まれると、騒ぐ前に口の中に布が押

し込まれた。


「んんっ!」

「黙ってるのが身の為だぜ?ほら、行くぞ」


白昼堂々と動きを拘束されると、両脇から掴まれ

たまま連れていかれる。


彼女を隠すように二人は両脇に立つとそのまま引

きずるように路地へと入った。


そこでやっと解放されるかと思ったが、違ってい

た。


手足を拘束し口の中には布を突っ込まれたままだ。

思いっきり暴れたが、全く逃げられない。


長い時間、運ばれるとドスンッと乱暴に落とされ

た。

そこは空き家なのか、誰も住んでいなさそうで埃

まみれだった。


「あなたたちこんなことしていいと思ってるの!」

「俺らに嘘言ったのはあんただろ?…なぁ〜お仕置

 きが必要だろ?」

「竜、ほどほどにな?また死なせたらカードになっ

 ちまうぞ」

「……死なせたらって……貴方たち………」


受付嬢は青ざめた顔で見上げた。

事の重大さがやっと分かったらしい。


今、竜と呼ばれた男はあきらかに乱暴したいだけ

のように見える。


そして、もう一人の男。

冷静だが、竜と呼ばれる男以上にやばい気がする。


「なぁ〜、仁。魔法のコントロールできるように

 なったんだろ?だったらさぁ〜。服だけ燃やせ

 ねーか?」

「服だけだと?失敗してそいつを丸こげにしても

 いいのか?」

「それは……できねーのか?」

「………、ちょっと待ってろ…」


そう言うと、手の中に小さな炎を灯す。

ゆっくり、ゆっくり練ってから彼女の方へとかざ

したのだった。


すると、彼女の全身を炎が包むとあっという間に

服だけが焦げてハラハラと消し炭になって落ちた。


「おっ、さすがじゃん!」

「……」


火力の調整を一つ間違えれば、あっという間に火

だるまになってもおかしくない行為だった。


魔法は人に向けない!

これが当たり前の事だった。


それだけに、恐怖を覚えた。


上島は埃だからけのベッドに運ぶと、自分の欲

望のタケを放つのに夢中になった。


夕方までヤっていたせいか疲れて眠っている。


外出した長野が戻って来た時には、眠った上島

の横にはカードが一枚落ちていたのだった。


「だからあれほど、手加減しろって言ったのに」


長野はため息を漏らしながら上島を起こしたの

だった。

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