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第五話 アイテムボックスの容量

エリーゼと一緒にクエストをして稼いだ分と、狩り

での剥ぎ取りなどの素材と肉の販売分でナルサスを

買った。


それから、ナルサスと一緒に数日かけてダンジョン

や採取をした事で、旅に必要なものを買い揃えたの

だった。


アイテムボックスは、結構入れれるので、内容量の

最大が未だに分からなかった。


「そういえば気になっていたのだが、カナデのアイ

 テムボックスはいくつ入るんだ?異世界人によっ

 て数は様々らしいけど……同じものは重ねられた

 りするのかい?」


エリーゼは気になっているらしい。

休憩時にシールドを張ってお茶をする時もまだ熱々

のポッドを取り出したり、コップと皿、そしてお菓

子までも出すので気になっているらしい。


それ以外には解体したい素材を入れている。


実に便利な機能だったのだ。


「それは検証した事がないので分からないですね〜、

 それってどのくらいが普通なんですか?」

「人に寄るそうだけど……普通は指の数が限度とさ

 れているらしい。後入る荷物も大きめのカバンに

 入る分だけだと聞いたことがある」

「……?」

「どうした?」

「いえ、さっきのエリーゼさんが倒した魔物も、

 ナルサスの分も全部入ってますが、まだ容量が

 いっぱいとは出てませんけど……」

「へ〜なら、もうちょっと先に進もうか?」

「はい、では、片付けますよ?」


横でナルサスがお茶をすするとコップを返してき

た。

全部しまい込むと、立ち上がる。


遺跡は迷路のような構造でなかなか先に進んだ気が

しなかった。


まだ下に降りる階段すら見つけて居ない。


よっぽど広いのだろうか?

それとも同じ場所を回っているのだろうか?


ダンジョン内では方向感覚を失うと言う事は命取り

になりかねない。


休憩中に地面に文字を書くと歩きながら至るところ

の石に目印を書いていく。


「同じところを回っているわけではなさそうですね」

「そうだな……だが、あまりに広すぎないか?外か

 ら見た限りではここまでではなかった気がするの

 だが……またお出ましのようだ。今度は私が行っ

 てこよう」


「お願いします。バフ行きます」


そう言って、走り出すエリーゼにバフを盛る。


バフはパーティーメンバーにかかるので横にいる

ナルサスにもかかる。


ただ、神崎自身にはかからない。

チート能力もこればっかりは残念だった。

なぜなら、いまだにレベル1のままなのだから。



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