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第四話 ダンジョンへ

どんなに騒いでもここでやっていくしかない。

他の生徒達は薄々だが、そう感じていた。


願わくば、安全な場所にいられるような力だといいなと

願ってしまう。


長野達3人が何故か攻撃系スキルを持っていた事に全員

の視線が嫌な予感しかしないと思うのは側の騎士達にも

理解できる。


「おい、ちょっと誰か燃やしてみようぜ?」

「実験かぁ〜、なら役立たずを狙おうぜ?」

「誰だよ?それ……」

「いただろう、さっき倒れた奴」

「そうだな、この原因を作ったやつか!おい、さっき連

 れてったやつ何処連れてったんだよ?」


長野が出口の方に行こうとすると、騎士が立ち塞がった。


「怪我人は治療院へと運びました。異世界の者よ、落ち着

 かれよ!」

「お待ちください。無闇に力を使わない方がよろしいかと 

 この後、数ヶ月ほどこの世界の事を学んでもらいます。

 そして、戦い方を学びダンジョンへと入ってもらうよ

 うな流れで……」

「おい、そんなまどろっこしい事はいいんだよ!その鎧を

 俺によこせ!すぐに行って来てやるよ」

「ですが、ダンジョン内は危険ですので……」


女性の言葉も聞かず、騎士に突っかかっていく。


「鎧はこちらで用意しましょう。少しお待ちください」


そう言うと、奥から数体分の鎧が運ばれて来た。

銀色のもの、そして金ピカに輝くもの。


どれも使い古した騎士のよりも綺麗で新品のようだった。


「俺、これが気に入ったぜ」

「俺はこれがいいな…」


各自数名、自分のだと主張して譲らなかった。

武器も剣、槍、弓、斧、杖、メイスなどが並んでいた。


長野は杖と剣を手に取るとグリップを握った。

そして手近にいた騎士へと切り掛かった。


もちろんいきなりの不意打ちでも、いつも訓練を欠かさ

ない騎士には簡単に弾かれてしまった。


しかし、いきなりの江口の攻撃に騎士の方が吹き飛ばさ

れたのだった。


流石に筋力増加を持つ江口の方が有利だったらしい。


「俺らだけでもダンジョン行けるんじゃね?」

「あたしもいくよ!」


加藤夏美とその取り巻きギャルも賛同したのだった。


長野もそれには悪い顔はしなかった。



結局は11人がダンジョンへと向かう事が決まった。

それ以外は城に残ってこの国の事や、騎士達に混じっ

ての訓練を受ける事になった。


それから、数日後みんなに見送られてダンジョンへと

向かう事になった。


「もし危険だと感じたらすぐに引き返して来て下さい」


簡単な説明とダンジョン内の注意事項。

それに食料を詰め込んだリュックを手渡したのだった。


城での食事が豪勢だった分、リュックの中は非常食が

入っていた。

そして、居残り組に見送られるように城の地下のダン

ジョンへと入っていったのだった。



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