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第二十五話 戦闘訓練

道中、魔法の説明を受けながら歩みを進めていく。


歩きるきながらも魔物の気配を察知しながら、時

には避けて、時には倒して進んだ。


港が見えてきた時にはある程度は魔法を使えるま

でにはなっていた。


「うわぁ〜海だ!」


潮の香りに大きな船が停泊していた。


「これに乗って海を渡る。東の国は海に囲まれた

 孤島になっているからね」

「まるで日本みたいだな……」

「確かにね、鎖国していた時のように入国者には

 厳しい国なんだよ」

「魔物のユニも?」

「それなら平気だ、小さくなれば腕に収まるし、

 問題は僕らかな。まぁ、この見た目だしいいと

 思うけど……」


弘前の言っていたこの見た目だからの意味がわか

らなかった。


が、船に乗り島に着くと理解したのだった。


「おい、入国理由を言え」

「今回の大会に出る為。出るのは僕ら二人ね」

「よし、言っていいぞ。永住権は向こうに手続き

 があるから気になるなら言ってこい。次っ!」


係の男性は弘前と神崎の見た目をじっくり見ると

すぐに通してくれたのだった。


その他にも髪の黒い人は難なく通れた。

が、それ以外には、金貨の支払いを命じていた。


「弘前くん、これって……」

「僕ら黒髪だったから検査がなるいんだよ。言っ

 ただろう?この島は異世界人の子孫が多いって」


出稼ぎ帰りか、もしくはそれにまつわる血筋だと

思われたらしかった。


なんにせよ、楽に入れたのだから問題はない。

宿屋を見つけると1週間分の賃料を払った。


「では、本格的に戦闘訓練も兼ねて訓練場を見に

 行こうか!」

「あぁ………」


弘前から教わったのは火、水、風、土、木の5属性

の魔法だった。

初歩から中級までをあらかた教わった。


的に当てれるようになってからは魔物相手に練習も

してきた。


船の上では終始剣の素振りと形を教えてもらった。


「じゃ〜、実戦行こうか」

「実戦?」


いきなりの弘前の言葉に神崎が訝しむ。

来た場所はただの兵士達が訓練するようなただ、何

もない広い場所だった。


他にも訓練しにきている人がちらほらいるくらいだ。


「こんなところで何を……」

「はい、これ持って」

「うん……短剣?」

「そう、これはハンデかな」

「……ハンデ?」


そのあと、弘前が大声で叫んだのだ。

その言葉に、周りの視線が一斉に集まったのだった。


『みなさ〜ん、今から練習がてら一対一で戦いませ 

 んかーーー?買ったらこちらの毛皮をプレゼント、

 結構効果な物なので売ればひと財産、あげれば喜

 ばれる事請け売りですよーー』


「一対一だと?」

「おい、誰とだ?あんたか?」

「乗った!俺はやるぞ」


次々に集まってきていた。


「さぁ、神崎くん、訓練の成果を試すいい機会だよ」

「えぇっ……」


呆然とする神崎に舞台をセッティングする弘前。

すぐに地面が競り上がると目の前には大きなリングが

出来上がっていたのだった。


確かに、訓練には相手がいるのは分かるけど、参加者

達の血眼になった視線が凄く痛かったのだった。



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