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第二十七話 強過ぎるバフ効果

目の前に迫ってくる魔物を見つけると、ナルサスが

走り出す。


「腕力強化、スピード加速、防御力向上、防御力向 

 上………」


後ろから聞こえる声を聞きながら前に出た。

エリーゼは今回は神崎の横で見ているだけで手伝う

気はないらしい。


ナルサスの視線が一瞬奏を見た。

そして、何かに納得したように一気に加速する。

人の早さじゃない。


こんなに早く走った事などない。

横から突然出てきた魔物にぶつかったが、痛みは

ない。


剣もただの安物のはずなのに、スパッと切れると

切れ味が尋常ではなかった。


「これは………癖になりそうだ……」


全部倒し終えると、魔石を取ろうとして手を伸ば

してから、目を疑った。

目の前からスッと死体が消えたのだ。


「えっ……これは……」


振り向くと奏の横にさっきまでなかった魔物の山

が出きていた。

そして、綺麗に解体された魔石と肉になっている。


「これは一体……」

「これもカナデの力だ。一瞬で解体できるんだ」

「アイテムボックス……ですか?」

「あ、知ってるんですね?はい、中にしまうだけ

 で解体された状態になるんです」

「それは………召喚されたものだけが持つ力……」


ナルサスがポツリと言った言葉にエリーゼが反応

した。


「それは国王が召喚したと言う?だが、召喚した

 人間は黒目黒髪だと聞いたぞ?」

「俺もそう聞いています」


二人の視線がこっちに向いた。

そうだろう。

今の神崎の見た目は全く違っているのだから。


「多分その召喚で来たのが俺です。でも、俺の身

 体はここに来た時に変化してしまって……」

「まぁ、カナデが誰だあろうが構わないがな、今

 更、城に取られるのは嫌だからな!」


よっぽど、このバフが気に入ったらしい。


その後、そのままボス部屋へと入るとボスにデバフ

をかけたせいかナルサスだけでボスを倒してしまっ

たのだった。


「これは……凄いですね」

「だろう?これを他の人に知られれば、絶対良か

 らぬ輩が出て来るに決まっているからな!」

「確かに……この力は普通じゃありえない。魔法

 も強化できるのか?」

「なんでもできますけど……?」

「なるほど……」


この力はチートとしかいいようがなかった。

だが、自分にはかけられないのと、レベルが全く

上がらないというのが、問題だった。


自分を守る手段は唯一シールドを張れると言う事

だったが、それでは攻撃手段が全くないのだった。

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