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第三話 エデルの森の番人

ギルドの冒険者を調べているうちに、カンザキカ

ナデの行方が判明した。


イビル国を出てから消息不明だったが、最近また

ギルドを利用したらしい。


それは、イビルから東に行ったところでエデルと

呼ばれる広大な森と山に囲まれた地域だった。


人間が入るには険しい山岳地帯にはドワーフの国

があり、森の奥深くには妖精が住むという。

妖精を崇める種族エルフ達が森を護り、人間には

交戦的だった。


その付近に人間の集落があって、そこのギルドに

立ち寄った形跡があった。


「たしか賢者と一緒だったよな…」


手配書を出すわけにもいかない。

別に何かをしたわけではないが、彼らがダンジョ

ン消失の鍵を握っているのではないかと思うだけ

だった。


他国でも召喚の儀式が行われたと聞く。

勿論失敗して細切れになった異世界人が降って出

たと風の噂で聞いた。


それに比べてアルスラ帝国は多くの異世界人を有

していると知って、各国では貸出しできないかと

使者を送る国もあるとか。


珍しい事に、それを了解したと言うのだった。


どういう考えがあるかは知らないが、ギルドで

はそう言った話を全部集めては検討していた。


これから国がどう動くのか?

ギルドのあり様は、どうして行くべきか?

など、大事な事はギルド長が決めていかねばなら

なかった。


判断を誤ると、結果として職を辞する事になりか

ねない。


イビル国の支部も今は閉めたという。


海を渡った先にある火の国。

全面海に囲まれた島国だ。


ここにもダンジョンは存在する。

小さいながらも強い猛者たちが多いと話を聞いた

事があった。


独特の剣術があって、剣気を飛ばして戦うという。


「はぁ〜、今日も問題が起きない事を願うばかり 

 だぜ」


いつも揉め事がなく、平和に過ごせる事を願って

おり、冒険者ギルドのギルド長は、今日も忙しい

日々に追われていたのだった。



その頃、エデルの森に侵入者が訪れていた。

森がざわつき、エルフの精鋭たちが取り囲む。


「何用だ?ここは精霊様の森。人間が立ち入って

 いい場所ではない!」

「それはすいませんでした。ちょっと道に迷って

 しまって…道をお尋ねしてもよろしいですか?」


弘前の言葉に、警戒しながら聞いてきたエルフの

精鋭たちだったが、そこに族長の息子が辿りつく

と事情を聞いて、すぐに判断を下した。


「迷子か……それは災難だったな。…ここに来た

 自分たちを恨むんだな。殺せ!」


非情な言葉に一斉に矢が侵入者めがけて放たれた

のだった。

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