46話 加勢
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アルとコーヤが一緒の馬に乗ってやってくる手筈だったが、どうやら遅れたようだ。
僕とディアベイルは村に着いたが、首なし騎士もいない。そして僕らは最悪の事態を予想してしまった。
アルとコーヤが襲われている。そう思ったら動くのは早かった。
馬を走らせ、二人が来るはずの道なりに沿って戻っていく。
森の中へと入るとカンッと鉄同士のぶつかり合う音が聞こえた。
僕はそこへ剣を構えて向かう。するとすぐに見えたのはアルの身体が傾くところだった。
首なし騎士と思われる人物がアルに向かって剣を振りかぶっている。
「やめろッ!!」
何か作戦を考えるよりも先に身体が動き始める。剣でゆっくりな動きの首なし騎士を叩き割る。
ガンッ!!
大きな音を立てて、甲冑の一部が欠けた。相手が少しひるんだ瞬間に、甲冑を剥ぎ取る勢いでひっぺ剥がす。
すると中から出てきたのは綺麗な黒髪に、褐色の肌。赤い瞳を持ち、小柄な女の子だった。
僕の腰くらいまでしか身長の無い少女は虚ろな瞳で僕を捉えて、剣を持って振りかぶってくる。
攻撃しずらく、剣でその重みを受け止める。すると後ろからドサッと倒れる音がする。
ちらりとそちらの方向を向くと、ディアベイルが膝を地面につけて、こちらを見ていた。
いや、僕を見ているというよりかは少女の方を向いているらしい。
「ッ!!ディアベイルッ!!アルを連れて離れてくれッ!!」
「…その子に攻撃をする気か……?」
「……この子が子供だから戸惑うのもわかる。だが、僕は僕の親友を攻撃されてるんだッ!!」
「……あぁ、そうだな…親友が攻撃されたら嫌だろう……」
ディアベイルはユラリと動いて、剣を構える。ひゅんと横で甲高い風切り音が鳴る。
その刃の先は僕の剣の方を向いていた。
「ッ!?何をする気だいッ!ディアベイル!」
「……悪いが、私も私の大切な子を傷つけさせないためだ」
「私の大切な子…?ッ!本気で戦うの!?」
「…あぁ、私は本気だ。」
「ッ、事情を聞かせてもくれないのか!!?」
ディアベイルは静かに、ただ狙いを定めて、美しい捌きで剣を扱う。
どうやらディアベイルの知っている子の様だ。二人の美しい黒髪が月夜に照らされ、輝く。
赤い瞳が赤い月に似ていて、とても美しい。そしてとても似ている。
「姉妹の様だ……」
僕がそういうとディアベイルの動きが止まる。そして少女の方を向き、額にキスを落とす。
すると少女は脱力したように、後ろに倒れる。
ディアベイルが次、どうゆう行動をとるのかわからず、睨みつける。
するとディアベイルは木の下に座り、剣を少し遠くに置いて、隣に座る様にポンポンと隣を叩かれる。
「事情は話す。敵意はもうない。一旦座ってくれ」
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