23話 羨ましい 恨めしい
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23話
僕はトニトルス王国の第五王子として生まれた。
生まれたすぐあとに本当のお母様は亡くなってしまった。そのため、僕はお母様の顔を知らない。
生まれたときは才能があるかも、と大事に育てられた。しかし、僕のお兄様に当たる第一王子、第二王子、第三王子、第四王子の才能が分かってしまった。
その瞬間、役割はもうないと見捨てられ、代わりに人形を強いられるようになった。
僕の意思は無く、子供っぽい言動をして、知識を取り入れることは許されず、過剰な筋肉をつけることは許されない。
お父様と新しく再婚した義母にただただ、与えられるだけの生活がこうして始まった。
僕はすぐに心を無くしてしまう。ある意味保身でもあったのだろう。
四番目のお兄様のコロンお兄様。
コロンお兄様のことは小さい頃から顔を知っていた。いつも笑顔で僕を励ますために、魔法を見せてくれた。ほかのお兄様のことを教えてくれたのもコロンお兄様だ。
しかしある日、コロンお兄様が魔法を使っている現場をメイドが目撃してしまう。そのせいで僕らはバラバラになってしまった。
次に来たのは1番目のパルファムお兄様とだった。
スラリとした体格に、み空色の髪を長く伸ばしている。かっこいいと言うよりは、美人という言葉が合う人だ。
僕はパルファムお兄様に知識を教えて貰うことが出来ることになった。お兄様は優しく分かりやすく教えてくれる。
お兄様の右手の親指と中指にはペンを握ったのであろう跡が残っている。努力家なのだろう。優しいお兄様は大好きだ。
ただ………僕は…努力をすることすら許されない……
パルファムお兄様に怒られながら来たのはかなり筋肉質でみ空色の髪を短くしている2番目のオードお兄様だった。
オードお兄様は俺の細さに驚き、一緒に筋トレを勧めてくる。しかし、パルファムお兄様は俺が筋肉質になることを少し嫌がっていた。
そんなふたりの仲睦まじい様子を俺は少し離れた場所から見るしかできなかった。
喧嘩できるような友達が入ればいいのに……
最後に会ったのは3番目のトワレお兄様。み空色の髪が少しふわふわとしていて気だるげな目をゆっくり開ける。
少しだらしなく見えるトワレお兄様は大人を交渉術で負かす。トワレお兄様は人を見る観察眼を教えてくれた。
かなりマイペースなお兄様はいつも弟であるコロンお兄様にお世話してもらっているらしい。
自分をさらけ出せるような、お世話をしてくれるような人がいて、羨ましいな……
僕はお兄様達が羨ましいく、恨めしかった。
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