~前兆~
恋はフィーリング、タイミング、ハプニング
私は松岡ひめ。17歳。
「・・・うぅ、くそっ」
私は困っている。同時に苛立っている。
現在の時刻7時45分。学校の始業時間は8時30分だ。
家からバスを乗り継いで学校まで40分。うまく乗り継げたとして35分がいいところ。
「なんでこんなことに。。。」
わたしは今日から高校3年生になる。
クラス替えもあるし、いつもより早く学校に行き確認したいのに。
「ジリジリ・・・ジリジリ・・・」
「もうちょっと、もうちょっとなのにっ・・・!」
「いけっいけっ」
「がんばれっ!」
わたしの両指は真っ赤になっている
ここまで頑張ったんだ、報われてもいいはず
もう少しなんだ
よし、息を吐いて一気に・・・!
「よし!!いけた!!!早く家でなきゃ・・」
パツンっ!
「・・・・・・・あ」
春休みに入る前まで来ていた制服のスカートのチャックは
空気を吸い込むと同時にお役御免とばかりに散っていった
「ひめーー!早く行かないと学校遅刻するわよー!」
一階から母の声がする
しかしわたしは母の声に反応できない
そんなことはとうの昔にわかっているのだ
新学期、遅刻、制服、新学期、遅刻、制服、新学期、、、
頭はフリーズしていた。
私の名前は松岡ひめ。17歳。
あだ名は「白豚」だ。
新学期早々トラブル多発?!しかしそのトラブルによりひめに思わぬ出会いが・・・!