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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

うちのダンナ詩集

午前中の雷鳴は珍しくて

作者: 陸 なるみ

夫との死別の記録です。

辛い方はどうか読まないでください。




あの日は朝から曇天で

ホスピスで目を覚ました私は

窓からぼうっとバラ園を見ていた。

苦しそうな浅い息を聞きながら


看護師さんが入ってきて

「少し外の空気を吸ってきたら?」

と微笑した。

私にはわからなかったけど、

友人にはその意味がわかっていたらしい。


庭のあずまやに座ると突然雷鳴が轟いて

友人は「アイツらしい」とささやいた。

私は「ああ、竜神様のお迎えかな」って。

2分間の土砂降り


その後病室に戻ったら

窓から青空が見えた

灰色は割れて白い雲さえ浮かんで


あなたは私に顔を向けて

くちびるを動かす。

「先に行っているよ」「待っているよ」「愛している」

読唇もできなかったけれど、私には届いた。

「追いかけるから。どこにいようと見つけるから」


空に昇って行ったのだろう。

苦しい体から解放されて

縦横無尽に存分に

私を包んでいるのだろう


どこで会ってもあなただとわかるだろう。




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i517735
バナー作成:秋の桜子さま。ありがとうございます。
― 新着の感想 ―
[一言] ぐおおおおーーーん! 読んでなかったようです! 先に行って待っておられるんですね! ゆっくり行くといいですよ! 急いではいけませんよ!
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