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3日目~昼~

「悠斗君おはよう。昨日はよく眠れた?」


目を覚ますと目の前に歩美の笑顔がある。

そっか昨日話ながら寝ちゃったのか…


「おはよう、歩美よく眠れた?」


「あんまりかな…あ、朝御飯作るね。」


ベッドから起き上がり、キッチンに向かう姿を

見て俺は目を丸くする。


下着姿!?


「あ、歩美、その格好…」

「え、あ、うん…今日はこの格好でいるの。」


いくら仲良くなったとはいえいきなり大胆だなあ…


「悠斗君も脱いで…」


ええっ!?朝からそんな!


「ほら、洗濯するから、脱いで脱いで。

余分な服無いんだから」


あ、そういうことね…

いや、流石に焦ったな。


歩美も、流石にずっとそのまま下着で

うろつかずバスタオルを巻いて

キッチンで料理を始める。


「いやあ、びっくりしたよ。朝から何するのかと。」


なるべく平静に話していたつもりだったが、

声がうわずっているのがバレバレだった。


「恥ずかしかったけど…

いつまでも汚い服着てる方が

嫌だもの。それに…悠斗君になら、

見られても…いいよ。」


ヤバイ、歩美の事どんどん好きになっていくぞ!?


「でも会って2日だよ?俺だって男だし…」


危機的状況の男女が助け合いの

うちに恋愛感情までいく

パターンの正に手本みたいな

感じなんだろうな。


さて、いつまでも惚けてないで、

これからの事真剣に考えないと…


まず、昨日の2人は手を組んで少なくても

数人を殺してIDを奪っているのは間違いない。


対する俺達は高校生の俺とか弱い女性の2人組

まともに対峙しては敵わないのは明白だ。


となると…生き残りである程度信用できて

かつそれなりの正義感がある人間が

仲間になってくれるのが理想か…。


杉田…戦力って意味では疑問だが

信頼って意味ではまず大丈夫だと思う…。


あの男に先に手を出されていたら、どうにもならないが

まだ半数以上はあいつらに殺されず生き残っている。


杉田も生き残っていると信じよう…。


やはり危険だけど他のプレイヤーに

接触をするしかない。


俺はアプリを使用し状況を再確認する。


相変わらず8枚は最北端にこの3日間

一度も動く様子がないIDが3枚。


後は中央管理センターとベースキャンプを

往復だけしてそうなのが4枚。


そして、いろいろな場所を

探索しているのがおそらく3枚。


で、俺と歩美の2枚。


やはり接触するならこの探索している

3人に絞るべきだろうな。


昼イチで中央管理センターに向かい、

カードの更新、買い物を済ませ、

足早にベースキャンプへと帰還する。


2人のポイントをほとんど

使い果たし、数日分の食料等を購入しておく。


毎日更新して買い物をしていると

それだけで往復に掛かる時間も考えると、

日中の大半を使ってしまう。


3人のプレイヤーと接触する為に

通りすがりでの更新くらいならいいが、

買い物は荷物が邪魔になる。


歩美に行ってもらう手もあるが

体力的な問題と、俺みたいな相手の

位置が分かるアプリがある訳でもないし。


結局俺が行くしかない訳だ。


今日の目的は更新と3人のプレイヤの

動きを逐一チェック、後は8枚IDを持つ

あの男の行動を監視。


特に後者は更にIDを手に入れた場合

手に負えなくなる恐れもある。


今日のところは何もする様子はないようだ。


逆に3人のプレイヤーの1人が俺の最初にいた

ベースキャンプ周辺をうろついている。


迷ったのか、様子見をしているのか…?


後の2人は東と西にそれぞれ何かを

探索しているようだ。


まずは一番近いベースキャンプ

周辺にいるプレイヤーの様子を探るか…?


いや、待てよ?いきなり接触はどうなんだ?


相手がどう出るか分からないのだから、

まず1日アプリで行動をじっくり

見てみるのが安全策か…?


色々なメリット、デメリット

を考え、最終的に決断した

俺の答えはというと…。


「今日はアプリで様子見

で、明日接触してみよう。」


いきなりは危険かもしれない。


アプリの動きを見るだけでも

どういう人間かはおおよそ

感じ取れるだろう。


そう決めた俺は、歩美の

待つベースキャンプへと

戻るのであった…。


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