プロローグ
初投稿です、宜しくお願いします。
何か変なところとかありましたら指摘して頂けるとありがたいです。
「暇だしもう寝るか…」
そう言い眠りについたこの男は年齢27才、外見上は普通の男である。少し普通と違うところは無職であるという事と人生などつまらないとよく口に出す割りに何でもいいから精一杯努力したいと心の中でいつも泣き叫んでいる事だろうか。
なら就職し仕事に対して努力すればいいだろうと万人が突っ込むところだがこの男はしないのである。何でもいいから努力したいとはいうが正確に言えば[心から精一杯努力したいと思わせる何か]に出会いたいと強く願っているのだ。
少しこの男、田神康太について語ろうと思う。
小学生の頃は二文字の言葉で終わる、ただの馬鹿である。
毎日飽きもせず決まった友人と日がくれるまでテレビゲームをするというだけ、努力とは無縁の生活を送っていた。
そんな康太が小学校を卒業し中学校に入学すると事態は一変する。同じクラスの女の子に一目惚れをしたのである。
そしてその女の子が剣道部に入部すると聞き自分も入部を決意したのだ。普通ならそんな動機できつい練習についていけるはずも無くすぐに辞めてしまうと思うが…だが康太は剣道にのめり込むようになる。
ただ単純に楽しかったのだ。楽しくて楽しくて朝おきて素振り千本、剣道部の練習が終わった後に市の武道館に練習に行く、しかも武道館まで片道10㎞を走ってである。そんな生活を毎日していた。
当然そこまで努力して強くならないわけもなく2年生も終わる頃には個人の部に限るが出る大会はすべて優勝していた。中体連では確実に全国制覇できると言われるほどに成長していた。
康太もそう思っていた。天狗になってると言う訳では無く、誰よりも努力をした、同じ中学生の誰よりも汗を流したと確信していたから。
そして3年の中体連、全国の舞台に康太の姿はなかった。県大会にすら進めなかったのだ。
理由は病気、手が震え体力は衰えいつも落ち着きがなくそわそわし急に怒り出したかと思えばその逆この世の終わりのように落ち込み眼球は通常より前面に出ているためギラギラとしている印象を与える。
病名はバセドウ病、さらにバセドウ病と併発して甲状腺機能亢進症を患っていたのである。
そのため正常な判断が出来ず身体能力も低下し…敗北した。
病気はアイソトープ治療によりバセドウ病、甲状腺機能亢進症は完治したのだが、アイソトープ治療の影響のため甲状腺機能低下を招いた。そのため鬱病になり高校に進学していたが1ヶ月で学校を退学した。
それから何もかもが康太にとってどうでもよくなった。
27才になるまで就職してある程度まで金をためたら仕事を辞め、金が無くなればまた働くそんな生活を自堕落的に過ごしてきたのである。そしてそんな生活が死ぬまで続くのだろうと思う、その反面心の底ではもう一度、[何かに全力でゼロから努力したい]そう思っているのである。
そんな彼の、田神康太の願いを神が聞いてくれたのか、はたまた何かしらの偶然かそれは分からないが彼の人生は明日からまたゼロからスタートすることになる。
主人公のセリフ一言だけ……………………何かすいません。




