3/4

転校生との帰り道

あのことが頭から離れなかった…当然まともに授業も聞けるわけもない。その日学校ではそのことで頭がいっぱいだった。何度か友達が話し掛けていたが何を話していたのかは1つも覚えていない。学校が終わり家に帰ろうとした時、

「あの〜よろしければご一緒に帰りませんか!?」

友坂さんだった。突然後ろから声をかけられたので僕はドキッとしたが1人で帰るのは嫌だったので、

「いいよ」

と返事をして一緒に帰ることになった。その帰り道黙って帰るのは友坂さんに失礼かと思いいくつか質問をした。

「…あの〜どうして今頃転校してきたんですか？」

「親の仕事の都合で引っ越してきたんです。色々親も仕事が大変だと言っていました。」

僕は『友坂さんも大変だなぁ』と思いそれについてもぅ何も聞かなかった。

「ところで今日元気がなかった様ですか今朝いた場所と何か関係でもあるんですか？」

『鋭い!!』と思うしかなかった。なんでもないと言っても理由にはなっていなかったので何を言うか迷っていたら、

「すみません…言いたくなければいいですよ。人にはいいたくない秘密が1つくらいあるものですから。」

と笑顔で言われた。すべてを見透かされているようだった…っと言うかただ自分の顔にでていただけなのか…不思議に思ったが気にせず

「ごめんね」

といった。そういいながら帰っていると例の場所を通る寸前だった。嫌だった…。けれど僕は真実を知りたかった…死んでいた人はどうなったのか…殺したのは誰なのか…色々気になったが帰ってからまた考えようと思ったその時、

「…血…の匂い……。」

と言う小さな声が聞こえた。微かな声だったが僕にははっきり聞こえた。