ニジの日常というサバイバル生活
※この話を見る前に【モザイク世界の下で】、【肉食世界の下で】、【よつき の たのしい にっき!】を閲覧しておく事を推奨します。
謎の肉食生物が世界を侵食して33日目、
ニジ達生存者達が住む孤島コミュニティ内にて…
リクト「なぁ、ニジ。ちょっと聞いていいか?」
ニジ「お?なんだ?リクト?」
どうもリクトです。
ちょっと気になった事があって、コミュニティ仲間の一人であるニジに思った事を聞いてみた。
それこそ、
リクト「この世界が非日常になる前になるけど。ニジ、アンタは世界が変わる前どんな生活をしてきたんだ?」
リクト「実の両親にカイド爺ちゃん達の家へ捨て置かれた俺よりも過酷な外生活をしてきていると思うし、その屈強な体格になるまで色々と苦労してきたんじゃないか?」
ニジ「あーー。そうだなぁ。確かに強くなるまで色々と大変な思いしてきたなぁ。っへ、これもいい思い出なんだがよ。」
ニジ「いいよ。ちょいはしょり説明になるが、良い?」
リクト「ああ。構わないさ。」
ちょいはしょりのニジの過酷な外生活を知ることになった。
まずは、
ニジ「俺を必死に育ててくれた母が死んで、一人っ子になった5歳の俺を保護という意味で強制連行…連れてかれた施設からになるけど、そこはあまりにも酷い対応されてさ。5歳の頃の俺と同じぐらいのガキンチョ共に毎日毎日嫌がらせとねちねち喧嘩のど突き合いが日常茶飯事で、それを見た大人共は一時期俺を庇ってくれたけど結局感化されて加担する形で俺を毎日毎日罵倒罵倒と。」
ニジ「だもんで俺はそんなクソな奴らを見限って静かに施設から脱走して、街と街を転々としながら強い体作りに専念したな。雨に打たれようが、風が強く吹こうが、雪が降ろうがお構いなしに俺は一人鍛錬をやったよ。」
ニジの過酷な生活の始まりと、一人外の世界で生き続ける為に孤軍奮闘する強い意志と決意。
ニジ「そうしている内に僅か1ヶ月で自然に身体がバッキバキになるよう引き締まってさ。腹持ちも1ヶ月に一回摂る程度で済むぐらいに体質が変わってね。飯食う時はそこら辺にあるネズミを捕まえて焼いて食べて、時には廃棄されたコンビニ弁当などで食い繋いでたさ。」
リクト「うは。凄。5歳から経った1ヶ月で体質ムキムキかよ…。」
ニジ「水分は降ってくる雨水、山まで行って川の水を飲めばいいし。小腹空いた時はそこら辺の道草を毟り取って食べてたぜ?いやー、本当にそこらじゅうに生えてる野生の草はあんなに美味かったなんてよぉ。」
リクト「いやいやいや…。そこらじゅうに生えてる野草って中には毒ものが「そこは図書館の図鑑で一発覚えで見分けていたから大丈ーー夫!」ええええええ…。」
一人孤軍奮闘による早々な完璧に引き締まった肉体へと至り、一眼見て毒物と見分ける何処かの世紀末主人公もビックリな物覚えの早さ…。
ニジ「身体を洗う時は流れている川の水でじゃぶじゃぶしてたし、本格的な入浴をする時は火山地帯にぴゅーんと行って自然風呂を満喫したもんだ。」
ニジ「うんうん!倍に鍛えまくった脚力のおかげで空も自由に空気を踏んで駆けれるし、滑空するよう飛べるし、とにかく楽しくサバ生してきたなぁ。はっはっはっはっはっはっは!!」
リクト「アンタ小さい頃からやりたい放題し過ぎだろ…。」
挙句の果てに最小年で空を自在に駆ける域まで達し、もはや自由すぎる立ち回りでサバイバ…いや、サバ&鍛錬生をしてきたらしい。
つか常識的にこのおっさんやばくね?
と、
ニジ「んで、俺が10代に入った頃合いから噂を聞いてやってきたヤクザ者共と出会し始めて、そっから30歳まで反社どもと殺し合う戦いの日々になったんだよなぁ。」
ニジ「もう毎日が殺し合いという意味の戦闘ばっかだったよ。鍛錬する時間すら与えてくれないはた迷惑な連中だったからさ。」
此処で噂を聞きつけてやってきた反社の連中と戦う日々を送ったらしく、常に命を狙って襲ってくる彼らに対してニジは、
ニジ「襲ってきた代償として連中に一発お見舞いしたんだよねー。」
リクト「どうやって?」
ニジ「奴らの本拠地ごと拳一つでぶちのめした!当然証人一人も残さないよう徹底的に容赦なく潰したね。うんうん。何度も鍛えてきた拳しか勝たん!!」
リクト「わーお。相手可哀想。」
まさにニジに宿る【破壊神の闘眼】の如く反社の本拠地諸共拳一つで破壊。
構成員も拳一つでぶっ殺すよう破壊。
反社新人相手でも容赦なくぶっ殺破壊。
逃げても逃さないように全力で追いかけて破壊。
とにかく破壊。基本全滅。全員殺せば完全破壊。
しかし、
ニジ「んで奴らの死体から金だけ抜き取って、大きくなるこの身に合わせて身支度を整えたねぇ。」
ニジ「全ては生き残る為にやった事。時には困っていた人たちの為にほんの少しの人助けもやっていたけど、これも全部カイドさんが指摘した【甘ったれたぬばたまの一時】だった。」
ニジ「結局の所正当防衛とはいえ暴力で身を守り、鍛えてきた暴力で人を徹底的に殺し、善なる張りぼての建前を必死に振る舞っていただけに過ぎないよう、俺はほんの少しの間だけ目に映る事実を逸らしてたのさ。」
リクト「…。」
カイド爺ちゃんに言われるまでニジが戦ってきた事を論破され、あの日の喝破と共に事実と本当の弱さを受け入れてたニジは闘眼持ちとしての力が目覚め、今でも人としてひたすら今の世界を生き抜く為に…
リクト「でもさ。ニジは受け入れたじゃん。だから今があると思う。」
リクト「どんな事であれ、今の世界は【何が何でも生きる事】だ。現実を常に見て前に進み続ける為に。」
リクト「それでも人としての最低限の一線だけは絶対に超えてはならない。とにかく実直で生きるよう。でしょ?ニジ?」
そう応えたら、ニジは一瞬だけポカンと目を丸くさせた後
ニジ「…うん。」
リクト「ね。」
ほんの少し真顔になったニジは短く頷いて、俺も短く頷き返した。
終。




