Ep36 カルアという魔女
「くそっ…アラジンそんなつもりじゃなかったんだ」
アラジンが去った今、僕にできることはあの子を追いかけることだけだ。改良された高度な転移魔法術式を完璧に理解できていないし魔法は苦手だがアラジンのためだやるしかない!
「リダー!行くよ」
「あぁ!」
アラジンの元へいち早く向かおうとするとマテオ達が懇願してきた。
「待ってくれ俺たちも連れて行ってくれ!この弾数で帰還は無理だ、お願いだ」
「そうです今協力しないでどうするのですか」
ヤン・ミーはただ俯いている
「悪いがその願いは聞き届けられない!」
醜く走ってくる奴らを無視し僕とリダーは転移魔法でその場を去った。
アラジンをイメージして飛んだ先は何処かの森の中だった
「アラジン!!いないのか!」
「兄さん!!」
返事はない転移魔法を失敗してしまったのだろうか、もう少し探したらルダーナリム王国に行ってみよう。
二人でアラジンの名前を呼びながら探し続けているとあるものが見えてきた。
家だ!こんな所に不自然に建てられた家がそこにはあった。もしかしたらここにいるかも知れない!
「行くよリダー」
小さな池とその近くにシーツが干されている。だれか住んでいるのだろうか?その人の所にアラジンがいるかもしれない。
そっと扉を開けると、甘い香りが広がる。
「おや、お客かな?アン、リアお迎えしなさい」
「はーいカルア様!」
2人の女の子の声が聞こえてくる
カルア…!?
扉の前に2人の女の子がこっちを見ている。双子かな?
「だ…」
だ?
「誰だテメェ?」
「どちら様ですか?」
「初めまして僕はジーニアスこの子はリダー、ここにアラジンという男の子が来ていないかい」
その言葉に2人はキョトンとした顔をし、互いを見ると部屋の中へと戻っていった。
困ったな…早くアラジンに会わなきゃ行けないのに…
「おや?久しぶりだねジーニアス」
やっぱりか…
「お久しぶりです。前魔法学院長こと四賢人カルア」
白い髪に黄色い目がこちらを見ている相変わらず見た目の変わらないお人だ
「私の事を呼び捨てにするのは君くらいだよ、フフフ…まぁ上がるといいよ」
「いえ、少し急いでいるので失礼します」
「駄目だよ」
そう言って立ち去ろうとするとカルアは魔法を使った
『インペラーレ』
リダーに魔法をかけると、リダーの意識が朦朧となりカルアの元へ歩いて行くとカルアは杖をリダーの喉へ当てる
くそ…これだからこの人は嫌いなんだ
「分かりました上がっていきますから…リダーの魔法を解いてあげてください」
「その必要は無いみたいだよ」
「離せババア!」
意志の強さでこの魔法は解ける。リダーも強くなったものだ。剣の腕ももうリダーは世界一の剣士だと言っても過言じゃない夢も叶ったようなものだろう。
でもその言葉は禁句だよリダー…
「フフフ…君は可愛いから1回目は許してあげるよ」
杖でリダーの首を舐めるように撫でている。可哀想にゴメンよリダー
「時間がありませんので手短に頼みますカルア」
「そう時間は取らせないよ」
部屋に入ると夕食の準備をしていたようだ。双子が僕らの席へと案内する
木製のオリジナリティ溢れる椅子に座ると本題が始まる
「さて、まずは自己紹介でもしようか。私はシヴァド・カルアよろしくね坊や…あとこの子達はアン・ローズとリア・ローズ」
リダーは本能的にこの人のやばさを感じ取ってるようだ。
「そんな事より本題はなんですか!」
「ちょっと今ね、手ずまりでね少し手伝って欲しいかな」
またか…この人の錬金術は凄いけど材料集めが大変なんだ…断るに決まってる
「断らしていただきます!今僕の大事な弟子の1人が行方不明なんだ!」
「その子見つけてあげてもいいよ」
「どうやって!!」
「魔法だよ?」
嘘じゃなさそうだ…この人はこれでも魔法の時代の前任者だ、その程度可能だろう。このまま不安定な魔法でアラジンを探すよりは懸命だ。
「良いでしょう。その願い引き受けました」
「口約束じゃ信じられないなぁフフフ」
嫌な人だこれだから嫌いなんだ
目と目を合わし手を握り契約の儀を執り行う
「はぁ、それで今回は何を取りに行けば良いですか?」
「アレスの卵にジャノヒゲ草、三賢者バルタザの骨、あと双頭龍の逆鱗かな」
はぁ、受けなきゃ良かったよ…どれも幻レベルの物ばかりだ、でもアラジンの為だ何だってやってやる!
「ちなみにそれで何ができるんですか」
「それは乙女の秘密だよ…」
はぁ、まずは貰ったアレスの卵を渡すとするか
約金貨300枚の代物をポケットから出すと目を輝かせている
「おぉ、もう持っているなんて思わなかったよ」
「ヘパルトス殿の遺品ですから大切に使ってください」
その言葉を聞きながらアレスの卵を引き出しにしまうと思いもしなかった言葉が出てきた
「そうか、ヘパルトスは死んだか…そういえばブラフマスから手紙が来てたね」
「先生から手紙!?先生は生きていたのかカルア!!」
「そうみたいだね、まぁそれは夕ご飯の後にしようか」
杖で魔法を使い料理を並べていく
焦っても仕方ない…待っていてくれアラジン必ず見つけてみせる…
その頃、近くの森の中にいたアラジンは…
魔獣の肉を音を立てながら食いちぎっている化け物と相対していた。
「お久しぶりです…バエル」
読んでくれてあざますm(_ _)m




