Ep33 食事
先生は無事に目を覚ましヘパルトスと話をしている。
「初めまして僕はジーニアス、危ないところを助けていただき感謝します。宜しければ名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」
「ワシはヘパルトスじゃ、お主はクソ兄貴とは間違えんのじゃな!」
「やはりキャルディ殿の…」
「殿なんか付けんでいいわい!!あんな愚か者!それよりその傷もしやワシの家に行ったのか?」
「はい、そこで戦神連盟に謎の武器で襲撃されました」
「そうか、それはすまなんだ…やはり送り込んでいたのか。だが何故こんなところに?傷も新しいし、嘘も言っておらんな」
「それは僕の弟子が転移魔法なるもので逃がしてくれたのですがここに飛んでしまったという訳です」
「そうか、それより何故ワシの家に来たのだ?」
「…では四賢人ヘパルトス様、どうかその知恵を私に授けてはくれませんか」
「願いの対価は?」
「このダンジョンの攻略です」
「ほう…いいじゃろう、ただし他言無用で頼む。いやーしかし人手が足りんくらいじゃったからな、良かった良かった!よし分かったもう少し休んでおけ」
そう言ってヘパルトスは装置を片付けている。先生は利き手とは違う左手で剣を軽く振ってまだ剣で戦えるか確認している
「うーん絶好調だ!」
…嘘つき
魔精を見なくても分かるよそのくらい
「お主ら、ここもそう安全じゃないから移動するぞ、もうすぐレストポイントがあるはずだ」
レストポイント…あぁ確かに魔獣が出ない
「確かこの先に魔獣の出ない階層がありました」
「そこじゃ!そこに移動するぞ」
ヘパルトスの指示の元、ラストダンジョンの攻略が始まった。
戦闘はヘパルトスから聞いた魔晶銃と呼ばれる魔水晶を加工した物を使った武器で制圧して行った。
無事レストポイントに到着すると野営の準備をリダーと冒険者の方達に任せ、俺たちはヘパルトスの魔精を魔石に込める秘術の講義を受ける。
「至って簡単じゃ、魔精を魔法で封じ込めたのじゃ!魔法は自由なものだからのう!永久封印魔法じゃ!魔法術式は…そうじゃの特別サービスで回復魔法も教えてやろう」
「なるほど…魔法かぁ、僕苦手なんだよな…」
ここまで聞いといてなんだが俺も聞いていいものなのだろうか
「よし、次はお主じゃ」
やっぱりかぁー
「お主も聞いたんじゃお代がまだじゃ!転移魔法なるものを教えてくれ」
「俺の転移魔法、何処か間違えてるかもしれませんよ」
「いいからここに描かんか!」
俺は脳内で描いていた転移魔法の魔法術式を紙へと描く。それを見たヘパルトスは驚きつつ、一言呟いた
「ここが間違っておる…あとここじゃ」
俺は指摘された部分を見ると確かに間違えている、少し端折っている
「そこを端折ると転移座標が安定せんぞ、それとそこを端折ると…」
「なるほど!」
流石は四賢人と呼ばれるだけある、正直、ブラフマスさんを見ていたからそんなに凄く感じなかった。
「魔法は脳内で組み立てるもの、しかし無意識に必要無いと考えると端折ってしまうものだ。たまに描き出して見るといい」
「ありがとうございます!」
「おーい!じいさん!飯できたぞ!」
「さて、野営の準備が出来たようだし飯の時間じゃ!」
俺たちも一緒にご飯を共にした。
小麦で作られた薄焼きパンだ
パンにしてはあまり見ないものだ
食事係の冒険者は次にその上に炒めた細切れのいい匂いがする色々な肉を乗せていく
俺はヨダレを飲み込みお腹を鳴らす
どうやら次は野菜だ!このダンジョンでは栄養は必要不可欠だ!
トマト、レタス、豆!
もう出来ただろうか…さすがに待ちきれない…
チーズ!?贅沢だ!
そこに追い打ちのソースをかける
美味しそうだ!でも味わかんないけどなジン!
やっぱり返事が帰ってこない
「美味しそうだねアラジン!」
「早く食べよう兄さん!」
2人の顔を見て頷く
俺は手を合わせ、いただきますと言い
それを2つ折りにしかぶりつく!
あれ?なんとなくだが味がする…
「あれ…おかしいな」
俺はだいぶ久しぶりの味の感じる食事に溢れてくる涙を拭いていると、何故か食事係の冒険者まで泣き出した
「うおー、お前が初めてだぜぇ、泣いてまで喜んで食べてくれたのは!!お前名前は?」
「アラジン」
「うおーアラジン!俺はマテオ!ありがとうなアラジン!!」
騒がしい人だな。自然と元気が出てくる
「そうじゃそうじゃ!せっかくじゃ今のうちに自己紹介をしとくんじゃな」
ヘパルトスと口喧嘩をしていた冒険者が自己紹介を始める
「アーミンです。冒険者ランク6階級です。どうぞよろしくお願いします」
次に黒髪黒目の玲衣と似た人種の女性が自己紹介を始めた
「ヤン・ミー!よろしく!7階級」
俺たちも自己紹介をする
7階級…ジーニアスと同じだ。思ってるより強い人なのか…こんな美人で強いなんて凄い人だな。
続いてさっきのマテオが自己紹介する6階級だそうだ!
階級は全部で10まである。それに当てはめると戦神達は恐らく7〜10階級くらいの強さだろう。
さすがにラストダンジョンを攻略する人達だ、魔晶銃以外にも特殊な武器を持っている
「さぁ、今日はもう休もうかぁ!レストポイントだ見張りなしで皆で休むぞ!!明日は9階層だ!頼むぞ皆!」
「おいおい待てよヘパルトス!せっかくだ!こいつらに俺の演奏を聞かせてやりてーんだ」
「うむ…そうじゃな!せっかくじゃ引いてやれ!」
俺がマテオの武器だと思っていたのは楽器だったらしく。それはとても心地いい演奏だった。とてもいい夜だった
読んでくれてありがとうございます!更新遅くなり申し訳ないですorz




