神は死んだ
人々は神を信仰しているが、ある男だけは今だに信仰せず不届者としてのレッテルをはられていた。
別に彼は信仰しても良かった。彼にだってお金持ちなりたい、や健康で過ごしたい、はたまた未来を教えて欲しいと願うほどなのだ。
それなのに彼は信仰しない。人々は気狂いでもしたのだと相手にしなくなった。職を与えなかった。食を分け与えなかった。
彼らはその状況下で疑問に落ちる。「彼らは聖人なのか、」と。パンもピッケルさえも渡さない彼らは本当に救われているのか、人として生きているのか。
それを知るために彼は何十年ぶりに神の元へむかう。そして神がいる祭壇に向かって問いかける。
「あなたは神なのか」、と。
神はただそこにいる。