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(四)-2
「埼玉地検刑事部だ」
そして背広の内ポケットから一枚の紙を取り出した。
「さ、埼玉地検?」
松ヶ浦は言った。思わず声が裏返っていた。
そして男性は取り出した紙を広げて見せた。
「独占禁止法違反容疑での公正取引委員会との合同捜査だ」
男性がそう言うと、後ろの背広の男たちが一斉に部屋の中になだれ込んできて一列に並んだ。
松ヶ浦は驚きのあまり椅子から立ち上がり、「ちょっと待て!」と大声を出した
「週刊誌に記事が載ったのは今朝だぞ」
「マスコミがかぎつける前から、我々はあなた方をマークしていましてね」
(続く)




