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このおとーさんが決めます

 魔竜との結婚は一旦神力が戻って、大人の姿になってから改めて考える事に落ち着いた。

 わらわはいつでもいいのじゃぞと言っているが、その幼女姿では手なんてだせるはずがない。


 俺は仮にも勇者だった男だっつーの。


「魔竜さん、魔竜さん。いつまでも魔竜さんと呼ぶには違和感しかないから、名前を教えてくれないか?」


 俺は幼女姿の魔竜と向かい合って地面に座っていた。


 まずはお互いの信頼関係だ。まずは名前を呼び合う事から始めてみよう。


 何より、今の現場をはたから見たら、何かのごっこ遊びですか?変態さんと言われてしまいそうだ。



「勇者よ。あいにくだが、肉体と共に記憶がかけて思い出せんのじゃ。まあ古くさい名だった気がするがの。だから、勇者が新しく名を授けてくれ」


 あなた記憶喪失なの?

 いきなり超火力の時間差魔法発動してくるね。


 それって俺たち……主に俺のせいだよね。


 さらっと大事な事を言うなぁこの幼女様は。

 何百年も呼ばれないと、どうでもよくなって忘れ安くなるのか?



 おっと、いかんいかん、名前か…………。


 いい名をおとーさんがつけてやらんとなっ。


 幼女、白髪、白………。


「シロ・ウサギは?」

「バカにしとるじゃろ?」

 却下か。

 …………。


「ラビットん・ホワイト」

「お前、仮にもわらわは魔竜じゃぞ。勇者、おぬしセンスが壊滅的、いやセンスが死滅しておるぞ」


 センスが死滅だとっ。

 バカなっ。

 これでも、王都騎士VS王都ギルドの大喜利大会で二回戦進出した俺のセンスが。


 おとーさん泣いちゃうよ。壊滅的で止めてよ。


 しかし、ラビットんもダメか……。

 動物系は竜だし諦めてあげよう。


 キャンディーナ・ペロペロ。いやダメだな。


 んー。女の子の名だと……植物が多いか。

 もじった方がいいのか?


 白い……花?

 チューリップバター……ダメそうか。


…………。



「ゼフィー、ゼフィランサスからとってゼフィーとかどうよ?」


「ゼフィーか、うむ、良い名じゃ。わらわのような高級な香りがするのじゃ。これから、わらわはゼフィーと名乗ろう」


 これが、おとーさんのセンス、あっセンスよっ。


「あと俺、もぅ勇者じゃないからアルスって呼んでくれ」

「わかったのじゃ」


「じゃあ。改めてよろしくゼフィー」

「よろしくなのじゃ、アルス」



 グゥー。ぐぅーーーー。


 …………。


 俺だけじゃない。ゼフィーからも聞こえた。


「ゼフィー。腹へったな」

「そ、そうじゃなっ」

俺は自滅

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