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転移先は絶望的な世界?  作者: 氷見 一樹
第一章 〜異世界へ〜
7/8

〜異世界へ〜

前回からだいぶ、間が空いてしまいましたが、今回は少し会話回。戦闘後の束の間(?)の休息です。

面白い逸材を見つけたかもしれないと、一人で満足げに頷いていたのであった。


「う、んん…」


ゆっくり目を開ける。先程まで何をしていたのか、まだ起きたばかりで頭が回らないのか思い出せない。


ーーおはよう。身体の調子はどうだい?ーー


「あぁ、そうか。確かゴブリンと戦って…それで…って、ゴブリン!!」


俺は慌てて身体を起こそうとする。どれほど寝ていたのかは分からないが、とにかく倒さなければ。


「いっっ……てぇぇ!?」


しかし全身を激痛が襲い、身動きが取れない。


ーー動いたら痛いに決まってるでしょう?キミは恐らく骨を折ってるしーー


やれやれと言った感じでため息。俺としてはそれどころではない。


ーーあぁ、そうそう。“オーガ”討伐おめでとうーー


「え?アレを俺は倒したのか?」


ーーそうだよ。まぁ、最後っ屁にやられてほぼほぼ相打ちだけどーー


だから舐めるなって言ったのに、と言ってまたため息。


「それは良かった…けど…」


ーーん?ケド?ーー


「“オーガ”ってなんだよ。ゴブリンじゃないのかよ」


ーー…あーー


(今、『あ』って言った。やっちまったみたいな声出した)


ーーあぁ〜…その…ゴブリンの予定だったんだけど、近くにちょうどいい感じのオーガの新兵が来たから…ーー


「ふざけんな!お前の都合じゃねぇか!」


思わず叫んでしまい、また全身に激痛。


ーーほ、ほら、ゴブリンって、小鬼って言うでしょう?ーー


「それはそうだが、いきなり鬼と戦うのは違うだろ。鬼は鬼でも本物の鬼だぞ」


ーーはい、ごめんなさいーー


珍しく落ち込んだような声を出す。割と反省しているみたいだ。コイツにそんな素直に謝られても俺が困る。


「い、いや…まぁ、不安だって言って、戦わせてもらったのは俺だし…」


何だか申し訳なくなり、モゴモゴとそんなことを言う。


ーーだよねーー


「…は?」


ーーそもそも戦いたいといったのはキミだし、召喚したのはオーガの新兵にしてあげた訳だし。ボクは悪くないよねーー


前言撤回。全く反省してなかった。


ーーとりあえず治癒魔法は掛けておいたからあと少ししたら良くなるとは思うけど、一応こっちの世界に来たらすぐに病院に連れていくよーー


「わかった。で、どのくらい安静にしてればいい?」


色々と言いたいことはあるが、コイツにそんなことを言った所で何かしら言い逃れをするのがオチだ。


ーーそうだなぁ…あと10分くらいでいいかな。多分それで転移には耐えられるよーー


「んじゃ、少し寝てるか」


ーーわかった。10分経って、転移できそうだったら勝手に転移するから。ゆっくり寝てていいよーー


そう言われると、先程まで寝てたはずなのに、また眠くなってきた。


「……すぅ……すぅ…」


ーー寝たみたいだねーー


遊斗の寝ているすぐ側の影から、黒いものが出現し始める。それは黒い猫の姿を形作る。


黒猫は遊斗の身体をペタペタ触り、ある程度傷が癒えているのを確認すると、魔法を唱え始めたーーー


次回は新たなキャラクターが登場します。多分。



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