〜魔法と武器〜
戦闘シーンまでは入りませんでした。
今回は優斗が武器を手に入れます。
なんの武器なのか!?
乞うご期待?
そう言って、心と呼吸を落ち着かせる。
「ーーー、ー、ーー、ーーー」
適当に頭に浮かんだ発音でまた読んでみる。
しかし、何も起こらない。もう1度やってみふも結果は同じ。
ーーっ…あははは!もう、むり!ーー
急に笑い出した。
「なんで笑うんだよ!?これでも真剣にやってるんだぞ!?」
ーーはははっ!いや、だからこそ、なんだけどさ。あははは!ーー
「どーいう意味だよ?真剣だから面白いって!」
ーーだって、呪文習ってないのに、読み上げられるわけ、何じゃないか…っくくくーー
「じゃあ俺が読んでたのは?」
ーーそれは本物。だけど発音なんて教えてないのに出来るわけないよ…あー面白いーー
「こ、こんにゃろ…!」
ーー今回はボクが特別に送るけど、キミに合った武器が良いから、ちょっとだけゴメンねーー
そう言うと、勝手に頭から髪の毛が2・3本抜けた。結構強く引っ張られた様な痛みが走る。
「って、いてーじゃねーか!」
ーーだから言ったじゃないか、ゴメンねってーー
「髪の毛いるならそういえよ!」
ーー分かったわかった。次からはそうするよーー
そう言うと何やらブツブツと言い始めた。恐らく呪文だろう。
ーーよし!そろそろそっちに行くんじゃないかなーー
「それで?どんな武器なんだ?」
ーーボクには分からないよ。送られるのはボクじゃなくてキミなんだから。さあ、手を出してーー
「こう…でいいのか?」
両手を水平にあげて手のひらを上に向ける。
ーーそうそう、そのまま。もうすぐだからーー
そう言うと、俺の手のあたりに光が集まり始めた。そしてそれは徐々に剣らしきモノに実体化していた。
「お、おぉ!」
白銀に輝く刀身に、白が眩しい柄、刀身は80センチと言ったところか。いわゆる『打刀』というやつだろう。光の反射具合から言ってかなりの業物と見て取れる。
ーーへぇ…刀、かーー
「すげぇ…ほんとに出てきた」
ーーキミは思った以上に適性がありそうだ。この鞘を使いといい。ボクからのプレゼントだよーー
すると虚空から柄と同じく白い鞘が現れる。俺はそれを受け取り、刀身をそれにしまう。
ーーじゃあ、武器も手に入れたことだし、早速、こっちの世界に呼んでみようーー
「まて、俺は戦い方を知らんぞ」
ーー大丈夫だよ。キミは剣道の経験があるでしょう?ーー
「やってはいたけど…真剣なんて握ったことないし…」
ーーそれなら問題ないよ。キミは本来こちら側の存在だ。なら、こっちにいる方が力を発揮できるんだーー
「だけど、実戦経験もないし、心底心配…なんだけど?」
ーー随分と弱気だね。こっちまで心配になってきたーー
こいつに言われるのはむかつくが、実際に弱気になってるのも本当のことなので何も言い返せない。
ーとは言え、確かに実戦経験がないのは心細いかもね。じゃあ、少しゴブリン辺りを召喚しようかーー
ちょっとまってて、と言うとすぐさま反応が無くなる。
「まあ、ゴブリンくらいなら何とかなるかもしれない…」
そう思い込むことにして、不安を少しでも和らげるために素振りを始める。
ーーお待たせーー
どのくらい振っていたのだろうか、多分5分にも満たないくらいだとは思うが、長く感じた。
だが、お陰で少し真剣の感覚にはなれることが出来た。竹刀とは全く異なり、『振る』と言うよりは『斬る』イメージの方がしっくりくる感じだ。
ーーとりあえずここの空間にゴブリンを召喚するねーー
「わかった。それと戦えばいいんだな」
ーーその通り。ただ…油断しちゃダメだよ?相手は魔物の中で下級の戦士だけど、戦士には代わりないからーー
「了解」
ーー丁度キミの目の前に現れるからーー
そう言うと俺の目の前に魔法陣が現れる。
そして、脚部から徐々に実体化していき…
読んでいただきありがとうございます!
前回は戦闘シーン…なんて言ってましたが入り切りませんでした。
次回はいよいよ戦闘です。
初挑戦ですが、頑張ります!!
次回をお楽しみに!