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12月14日 ポール・エリュアール生誕
純情の感傷
停車場薄汚れたる時刻表 釘で刻みし自由の二文字は
図書室は灯り点さず 窓辺にて君の右手の『草の葉』微笑み
哲学書開かれぬまま幸福論アランの如く午睡せる君
初恋は愛するままに恋せざる 君笑いしを見下ろしをれば
君の名を白紙に刻む秋の夜は長夜ならざり眠る間もなく
言葉さえ私は持たずただ君の頚眺めつつ下校の嘆きは
別れ際顔近づけし君は笑い 初夏の陽射しに草の葉濡れつつ
特別な事は何もない
私は君が好きなのだ
笑顔も要らない
身体も要らない
ただ君が幸せであるならば
ただ君が夢を観れるのなら
それに優る歓びはないのだ
死者三名流血の涯会計士玉座占めるる無血革命
聳えたる墓石重荷なれ 子供らの鮮やかなる手血塗られし如
盗品に雪冷然と積み重ね明日なき明日に死ねる罪人
初夏の陽射しに子供狂えれば青桐の蔭アダムの如くに
夕凪に子供ら騒ぎ駆け抜ける 明日へと向かう柔き前髪
鼻腔縻爛せり 冬うち沈み総選挙グレースーツの欲望数多
凍傷に鮭色の肉寒寒と憎悪の疫病うち降る巷に
陽光は割れし荒壁照らしをり一輪の花 人と神の子




