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1月16日 初閻魔

毎日15首の短歌を作るというのは、実際にやってみて欲しいのだが疲れる日課である。上達することもないし、そもそも徐々にイマジェリーは使い果たされていく。町の片隅にある小さな商店の倅であった私には、こういう時に売り惜しみをする気質であるから、ひとまず5首減らす。このまま10首で通すかまた15首になるかは知らぬ存ぜぬで押し通すだけの図太さが私にはある。

炎天に百合・菊燃えて静かなる墓苑微かに毛深き雑草


青年の鼻先凍ゆ白雪に混じりて重き血染めの痰吐き


原子力発電所長は婿入りで細き背肩に雪積み重ね


少年期恋せし夏も疾うに失せ極北に立ち冬咳重ねり


偏見を妻と抱き合う若き婿 四十五年の飽かぬ友連れ


微笑みの青年「君は嫌いじゃない」煙るが如き皐月の空は


恩人の住所ことごとに夜火に尽き血染めの手紙胸を抉れる


病みし肺に煙草の煙は重かりき 浅黒き甲の鈍き静脈


黒板に歪なる円 思い出の友みな吾に叛けば優し


眇なる黒猫病めば黄色の嘔吐盛んなる真夏の盛りも

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