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12月17日 カスパー・ハウザー死去
これまでの総括:どこがイマジズムだ、この野郎。
薫りもなければ真実を何も切り出してはいない短歌になんの価値があろうか。反省。
今回は方向性を変えて薫りを出すように努めたい。まあ、見てる人はいないのだけれども。見てもらおうとも思ってはいないのだけれども。
老人は鉄道唱歌口ずさみ 暮れゆく尾道夕映の坂
青年に雪降り積もり粛々と悔恨知らぬ神父の肩にも
裁ち鋏赤錆芽生え母の手は断裂産めり紫紺の布に
悠然と柵寄り掛かり青年の瞳閉ざされ恋人を待つ
師走半ば氷結の樹皮ぬらぬらと流れる蜜の如く煌めき
草も花もみな一様に滅びたり 忘却されし故郷遥かに
日の出過ぎ酒精散らざる青年の肌桃色の好色に似る
道半ば父諦念の最中にも黒き頬髭絶えることなく
学生は鮭炙りつつ束の間は夜学の暇自己に赦せり
初夏はジーンズ瞳に痛む程 煙草喫みつつ君を待てども
寒雷に怯えし君の抱き締める飼い猫さえも恋の仇役
友の家去りて後また虚しさにコート抱きしめ雪踏み行けば
夜学終え熱帯びし額 梨剥けば月夜の下の青桐黙せる
雪積みて我がハムレット黙然と 拗ねし唇赤く燃えれば
俗なれば流星群を見ざる吾に嘲笑いし君 右手冷えつつ




