プロローグ
きっとgdgdになるであろう小説をお読みになろうと思っていただき有り難うございます。
御蔵千智、当て字だと、身苦羅千殺人。念のため言っておくが当て字は自分で作った訳じゃないし人を殺したことがあるわけでもない。まあ、襲ってきた奴等を半殺しにしたことならあるが......
当て字の方はさておき、親からもらった「千智」という名前は無数の人間の中から俺をあらわしてくれるものなのだから気に入っている。そして明日も俺は無数の人のいるこの世界で「千智」という名で生きていくのだろう。明日は何か楽しいことがあるだろうか。俺は明日が楽しい日常なことを期待してベッドの上で目を閉じた。
「......ここはどこだ」
目を覚ました俺の視界に写ったのは何もない、どこまでも白の続く空間だった。そしてこの白い空間には俺以外にも何か黒い物体が浮遊していた。そしてその黒い物体と目(?)が合うとそれがとても重い声を出した。
「私はオヌシ達の言うところの死神だ。私達はオヌシに悪いことをしてしまった、本当にすまんない。お若いの、オヌシをこちらの手違いで死なせてしまったのだ」
「そうか、俺は死んだのか...。ところで、俺はこのあとどうなるんだ?」
死んでしまったなら仕方がない。問題はこのあとどうなるかだ。小説とかでありがちなところだと異世界転生だが、さてどうなるのか...
「うむ、オヌシの今後だが、本来オヌシはまだ死んでいないのでこのまま死後の世界に送ることは出来ない。なのでオヌシには異世界に転生してもらうことになった。異世界転生には色々と不安要素があったが、オヌシは賢そうな人間なので関係ないだろう。最後になるがこちらからの謝罪の気持ちとして、そちらの世界でいうところの『チート能力』をいくつか授けたいと思う。どんな能力かは自分で見つけてくれ。」
死神が淡々と話していく。てか、死神って親切なんだな。
「ではこれより異世界転生の儀式を行う。お若いの、こちらへ」
死神が進む先に扉のようなものが現れる。俺は死神の後に続いて扉をくぐる。
扉の先はまた白い空間だった。しかしさっきの空間とは違い、空間には壁があり、空間の真ん中にはディスプレイのついた機械のようなものが置いてあった。
「心配しなくともよい。異世界転生の儀式といっても難しいことはしない。お前さんは質問に答えるだけでよい」
そう言って死神はディスプレイの前へ移動する。
「これより異世界転生の儀式を始める。異世界転生の前に異世界転生後のオヌシの名と性別を決める。望む名と性別はあるか。捕捉だが決めるのは名だけであり、性は自動設定によりランダムで決まる」
「望む名は『チサト』で性別は男だ」
「うむ、名は『チサト』性別は男でよいのだな?」
「ああ、それででいい」
「ではこれより異世界転生の儀式を始める。オヌシは新たな世界で生きていくことに不満はないか」
「ない!」
俺が答えると目の前に大きな門が開き、その中に引き込まれた。
「頑張れよお若いの。私達も見守っている。次に会うまでしばしの別れだ」
死神のその声を最後に俺の意識は一度途切れた。
「おぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
異世界に転生した俺が最初に聞いたのは俺の右隣のベッドから聞こえてくる赤ん坊の泣き声だった。
まあ、俺も今は赤ん坊なんだがな。
赤ん坊の泣き声を聞いた7歳くらいの少女がこちらにやってくる。
「お母さーんお姫様が起きたみたいだよー!」
はは、かわいいな~。もっとも、こっちの世界では俺のほうが年下なんだが。
ほら、隣で泣いてるお姫様もかわい......え!?なに、今隣で泣いてるの国王の娘なのかよ!
ん?そんな人と一緒の部屋で寝てるってことは、俺の両親って結構偉いのか?
「あら、本当だわ。国王様達をお呼びしてくるからそのまま二人を見ておいてくれる?」
「うん!!」
いまきたばかりのメイドっぽい人は娘に俺達を任せて行ってしまった。
そういえば、死神から貰ったチート能力の中には、ステータスを見れるような能力って入っているのか?
疑問に思った俺は自分に意識を集中させ「ステータスオープン」と念じる。すると普通にステータス表示が出てきた。
チサト・ヴァーミナ
種族¦ 人間
年齢¦ 0
性別¦ 男
職業¦ なし
装備¦ おむつ 幸運のミサンガ
HP¦ 40
MP¦ 50
筋力¦ 3
体力¦ 5
俊敏¦ 3
技術¦ 15
魔力¦ 40
精神¦ 30
運¦ 35
称号¦ 死神達の加護 転生者 ヴァーミナ家長男 リネージュ王国の宝
特性¦ 暗黒属性耐性(絶大) リネージュ国民からの愛
スキル¦ 自動翻訳
魔術¦ なし
ん~、比較するものがないから分からないが、死神達の加護と転生者は普通では獲得できないだろうな
リネージュ王国ってのはこの国の名前だろうな。
まあ次は少女のを見てみよう。
少女に意識を集中させ「ステータスオープン」と念じる。
リズ・アークェット
種族¦ 人間
年齢¦ 7
性別¦ 女
職業¦ メイド見習いLv.3 火炎魔術師Lv.1
装備¦ 絹の服 絹のズボン
HP¦ 20
MP¦ 15
筋力¦ 7
体力¦ 10
俊敏¦ 12
魔力¦ 7
精神¦ 10
運¦ 5
称号¦ 王宮専属メイド見習い
特性¦ なし
スキル¦ 記憶(小)
魔術¦ 発火(1)
リズのステータスと比べて分かったんだが、凄いな俺のステータス。出だしからチート2つ見つけちまったよ。
この子はメイド見習いのリズだな。うん、かわいいな。
でもどうしてリズにはリネージュ王国の宝がついていないんだろうか。
さあ次はお姫様のステータスを見てみよう。
お姫様に意識を集中させ「ステータスオープン」と念じる。
アイラ・レッドフォード
種族¦ 人間
年齢¦ 0
性別¦ 女
職業¦ リネージュ王国の王女Lv.0
装備¦ おむつ 幸運のミサンガ
HP¦ 25
MP¦ 50
筋力¦ 1
体力¦ 2
俊敏¦ 1
技術¦ 5
魔力¦ 60
精神¦ 30
運¦ 45
称号¦ リネージュ国王の愛娘 リネージュ王国の宝
特性¦ リネージュ国民からの愛
スキル¦ なし
魔術¦ なし
この子、もしかしたら俺よりチートじゃないか?