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メルナと少年


「はぁ〜……」


休日の昼前私は一人でギルドの食堂に黄昏ていた。


「昼間からこんな所に一人でいる私ってなんだろう?」


チラリと周りを見渡すとギルド内はわいわいがやがやと活気に満ちていた、ギルド内にはパーティと呼ばれる何人かの集まりで依頼をこなすグループもありそれぞれ机を囲んで楽しそうに談笑をしていた、中には男女一組のパーティもあり昼間イチャイチャと楽しそうに……


「はぁ〜…………」

「どしたの?メルナ?」


声をかけられチラリと視線だけを声の方へ向けると青髪の女性がいた。


「なんでも無いわよマール」


この子はマール、ギルドでの付き合いは長く、私の少ない友人の一人だ、癖っ毛のセミロングの青髪、幼さを残した愛らしい顔つき、人懐っこい性格、ギルドでも彼女を狙って来ている人も少なくは無いだろう。そして何より……


「………」

「?」


私は忌々しげに彼女の胸を睨みつける……その顔には合わない程の大きな胸……私だって小さくは無い、小さくは無いのだがコレと比べると小さいと言わざるを得ないだろう……


「はぁ〜……」

「うぅん?何だか重症っぽ?」

「気にしないで?世の中の不条理を呪っているだけだから」

「重症だぁー……」


私は一人世界に嘆いていると…ガッシャーン!!と一つの大きな物音が聞こえた。


「ん?」

「あちゃー、喧嘩かなぁ〜…」


遠くの席で一人のおじさんと若い男が言い合ってるのが見えた。


「あぁー、ダレフさんとカイトくんかぁ、結構なペースで飲んでたから……」

「いつもはあんなじゃ無いのに……なんかあったのかしら?」

「何でも最近よく聞く失踪事件の調査依頼、うまく行ってないらしいよ?」

「へぇ〜…」


失踪事件…最近巷で噂されている事件だ、王都の方でも謎の失踪が増えていて広い範囲での失踪続いている為な何か大きな組織がバックにいるのではないかと噂されている事件だ、何でもカイトの恋人も最近謎の失踪をしたとかなんとか……二人とも熱くなっているのか周りの目線にも気が付かず怒声をあげている。


「不味そうかな〜…ちょっと行ってくるね」

「はいはい、しっかり働きなさい」


マールが立ち上がり二人の方に向かおうとすると。


「ちょ、ちょっと!?」


ダレフは腰の剣に手を掛け、カイトも杖を取り出しているのが見えた。


「深緑なる大地の子よ!「エアバースト」」


メルナは剣を抜き始めた事に焦り咄嗟に二人を外へ押し出した。


「あちゃー…」

「あっ!ごめんね……つい……」

「いいのいいの!寧ろありがとね!外確認して来てくれる?私片付けてくる!」

「はぁ〜……」


重たい足取りで外へ向かった。



外で二人に鬱憤をぶつけていると一人の少女と目が合った。


(か、可愛い!!)


それが少年との初めての出会いだった。






思いつきで書いてます、、、_:(´ཀ`」 ∠):

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