5.仕事終わりにロッカールームへ行くと、きのこが課長におすすめレビューをしていた。
雨が降り出したので、置き傘を取りにロッカールームへ行くと、きのこが課長におすすめレビューをしていた。
「やぁ、もお、かっちょおさん!これ、すごいでしょ?」
「ほほお、きのこさん、いいのかい?無料でこんな話を読んでしまっても。」
「ええ、無料ですから。お小遣いも何も減りはしませんよ。代わりに、ナイスバディの…ね。」
「ふむふむ。これは、すごいね。わしも昔はナンパしに、海へ繰り出したものだが。これほどの子はいなかったなぁ。」
「おや、課長さんったら、やりますねぇ〜」
きのこが課長の腹を叩きながら話している。
ぽよぽよと揺れている。
「おや、課長さんの方が…」
「おっと、これは一本取られたな。」
課長ときのこが笑い合っているので、そっと置き傘を取って帰ろうとすると、後ろから肩を掴まれた。
「ねぇ、君、この2,133文字のわしと妻のなれ初めによく似た話、読んでみないかい?」
課長が耳元で言った。
《レビュー作品》
「カラス天狗のお面を着けた美女がビーチに寝そべっているんだがナンパすべきか否か一時間考えさせてくれ」
https://ncode.syosetu.com/n0213gw/
だんだんきのこレビューに慣れ始めた頃。
作品自体の持つ奇妙な感触と作品内容紹介が適度に出来たかなぁと思いました。
作品の味わいを感じさせるレビューを心がけているので、このじんわりとした独特の味わいを出そうとした結果、しゃべるきのこ。