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第四十三話 調査 2

 俺達の教室。


 つい数時間前まで、ここで授業を受けていた。


 暗い。


「特に何もないか」


 俺達は一通り教室を見渡す。


「そうね。変わったところもないし、問題ない、わね」


「私も同じです。変わった様子もないし、音もしませんね」


 一通り確認。


「次へ行くか」


「そうですね」


 俺達は、自分達の教室を後にする。


 結果として特に何も変わったところはなかった。


 それから、一階にある一学年の教室を回り終わったが特に何もない。


 次に行くのは職員室。


「次はここですね」


 ミリアリアが扉を開ける。


 中は教室二、三個分の広さがある。


 それと、多くの机。


「職員室は広いけど、机だらけで狭く感じる」


「そうだな。ここには特に何もなさそうだな」


「ええ。それに変なことがあればすぐわかりますね」


 職員室の調査はこれで終了となり、それから学園長室と副学園長室の調査を行う。


 とりあえず今の所は何もなしっと、言った結果で終わった。


 次は二階。一番最初に生徒が不可思議な現象に遭遇したクラスがある。


 俺達はゆっくりと階段を登っていく。


「いよいよです」


 ミリアリアがもうすぐ二階へと到着することを伝える。


 一階から二階へ上がるのに五分。かなり遅い。


 二階には、二学年の教室が五クラスある。これは一学年も三学年も変わらないが、それ以外に、実験室など様々な教室がある。


「ここはより一層、不気味です」


 青い顔をするアスナ。


「そうですか?」


 何食わぬ顔でいるミリアリア。


「とりあえず、一つ一つ調べて行こうか」


「そうですね」


 俺たちは二階にある教室を一つ一つ調べていくことに。


 すると、


 コンコン! コンコン!


 二階右奥の部屋から音がする。


「今のって!」


 最初に気づいたのはアスナだった。


「ああ、たぶん生徒が聞いた音に間違いないだろう」


「行きましょう」


 俺達は音の教室に急ぐ。


 そこは、二階の中央階段の右から二番目の教室。


 ここから音がした。


「ここですね」


 教室の前に到着した。


「勇者様」


「ああ、開けるぞ」


 俺が扉を開ける。


 中に何がいるか分からない。正直中からは微量であるが魔力も感じる。人の物でない魔力。


 そして、


 ガラガラガラ! ガラガラガラ!


 中へと入る。中からものすごい魔力。外からは感じられなかった魔力。


 そこには黒い、人影がある。


「誰だ!」


 叫ぶ。


「っち!」


 舌打ちをすると、窓から逃げていく人影。


「おい!」


 叫ぶがそれを無視して逃亡する人影。


 俺はそれを追おうとするが、既に逃げられた後。


「スレイブ……」


 アスナが俺に声をかける。


「とりあえず正体はつかめたからよしとするか。流石に一回で捕まえられるとも思っていなかったしな」


「正体ってまさか」


「俺の予想通り悪魔族だ。しかも結界魔法を使うようだな」


「え!」


 俺の言葉に驚くミリアリア。


「悪魔族って普通の魔法は、使えないんじゃないのですか?」


「それは違うよ。得意とする魔法があるだけで普通の魔法が使えないわけじゃないんだよ」


「ええ! そうなの?」


「ああ、悪魔族の半分くらいは基本的に魔法を使わないとされている。だがそのもう半分は俺達と同じように、魔法を使うんだ。それに悪魔族でも上位の者は魔法も使うし、剣や体術のレベルもかなり高い。前回戦ったやつらなんか、足元に及ばないだろうな」


「……」


 黙る二人。


「まあ今は、このことを明日学園長に報告だな」


「そうですね」


 と、俺達はそれぞれの寮へと戻り明日を迎えるのだった。

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