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第三十一話 新たな依頼

 王様から新たな依頼の内容が話された。


「疲れているところ悪いと思うのじゃが、隣国のアルセリアより勇者様達へ依頼したいと言ってきておるのじゃ」


「内容お訊かせていただいてもよろしいでしょうか?」


「ああ、今回の依頼は、潜入捜査になる。隣国のアルセリアには騎士育成のための学園がある。ここ最近、その学園で不可思議なことが起こるそうじゃ。その調査をして欲しいとのことで二日ほど前に、アルセリアの国王が直々に参られた」


 内容を聞くと、危険そうには思えないが、


「王様はこの依頼のことについてどうお考えですか?」


 王様の素直な意見を聞きたい。


「悪魔族が関わっていると思っておる。ミリム村でのことを考えると、今後起きるであろう事件は悪魔族が関わっていると考えた方がいいだろうな」


「そうですね。どのような形で関与しているかは分かりませんが、何かは起こるでしょう。ですのでこの依頼を受けたいと私は思っております。ただ、ミリアリアとアスナ次第にはなりますが」


 流石に二人の意見を聞かずに決めることは出来ない。


「私はかまいません。勇者パーティーの一員として断る理由がありませんので」


「私も同じです。ここで断っていては、ゼルドリス達と一緒にいたときと変わりませんので」


 二人とも二つ返事で依頼を受けることに。


「分かった。だが流石に明日出発と言うのも急すぎるので、出発は二日後の朝とする。それまでに準備をしておいてくれ」


「っは!」


「それから今回の依頼だが、勇者殿達には学園の生徒として潜入してもらうことになる。それと、今回の依頼同様勇者様達の正体は秘密にして欲しい。ただ、依頼の都合上、学園長にのみ、正体について話してあることを理解しておいてほしい」


「生徒と言うことですが、どの学年に入るのでしょうか? 私とミリアリアは同じ年ですが、アスナは一つ下になります。流石に同じ学年と言うのは無理がありますようね」


「そのことなら心配するな。今回潜入してもらう学園は、皆一学年からスタートになる。年齢は特に関係ないようじゃ。それとクラスに関しても心配するな、三人とも特待生として編入してもらう予定になっている。そのため、クラスも最上位クラスに入ることになると言っておった」


 至れり尽くせりか。まあ、潜入調査であれば同じクラスの方が都合がいい。


「分かりました。それでは失礼いたします」


 俺達は、頭を下げて部屋を後にしようとした時、


「勇者殿は少し残ってもらっていいか」


 俺だけ王様に引き留められた。


「分かりました。二人は先に行っていてくれ」


「は~い」


「お父様! 勇者様に無理はさせないでくださいね!」


 ミリアリアの顔が笑っているようで笑っていない。


 そして、王様はそんなミリアリアの顔を見て、青ざめていた。


「分かっておる」


 それだけ返す。


 そして、俺と王様だけになると、


「本当にご苦労であったな」


「有難きお言葉」


「そんなかしこまらなくてもいい。わしとお主の中ではないか」


 俺と王様の中ってなんだ? それほど親しいわけでもないような。


「近い将来、義理とは言え、親子になるんじゃ。わしのことは父上とか、お父様と呼んでいいんじゃぞ」


 ああ、そう言うことか。


「いえ、先ほどのような公共の場で、王様のことをそのような呼び方は出来ません。それに、まだ私とミリアリアとの婚約の件に関して公表されておりませんので」


「それもそうか、少し残念じゃが仕方がないの。それでは本題に移ろうか」


 そうしてください。


「今回の悪魔族との件で何かつかめたことはあったか」


「はい、一応二人程、生け捕りにしております」


 ミリム村を出るとき、村で捕獲していた悪魔族の男を異空間収納へ入れて連れてきていた。


「そうか。話などは聞けそうかの」


「はい、拘束をしておりますので地下牢にでも入れて、拷問をすれば口を割るかと思います」


「じゃがそれではいつ逃げられるかわからぬではないか?」


「いえ、それに関しては少し考えがございます」


「分かった」


 俺と王様は、悪魔族から情報を聞き出すための準備に取り掛かった。

 最後までお読みいただきありがとうございます。

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