初ログインとキャラメイク
ハイファンタジーな作品を作って見たいと思い、投稿することにしました。最後まで読んで頂けると幸いです。
2025年、日本では、世界初のフルダイブ型VRゲームが開発された。それから瞬く間に業界は発展を遂げた。
《ヘッドギア》。
フルダイブ型VRゲームを可能にした機器の名前である。ヘッドギアは従来のVR機器のように腕や足にも機器を装着することなく、頭をすっぽりと覆う球体1つを被ることにより、脳とリンクし、意識を完全にVRの世界へとダイブさせるのだ。この技術は、多くのゲーマーを虜にしたのであった。
時は流れ2032年7月26日
「これがヘッドギアかぁーー!」
大きなダンボールを手にした17歳の青年、柏崎 侑李 (かしざき ゆうり)も、ヘッドギアに魅了されたゲーマーの1人であった。
「それに、やっと買えたぞ!《Victory・Kingdom・Online》!!」
《Victory・Kingdom・Online》通称《VKO》
ワールドの広大さ、自由度の高さ共にトップクラスの、まさに現段階最強のフルダイブ型VRMMORPGとも言える新作ゲームである。
「アキバで5時間も並んだんだからな?面白くなかったら訴えてやる!」
そう言って侑李はヘッドギアを被り、ベッドで仰向けになった。
「えーと…説明書の通りだと、こうやって言えばいいんだな…」
「ダイビング!!」
侑李が起動の為のワードらしき言葉を叫ぶと、目の前が真っ白になった。しばらくは眩しくて目が開けられなかったが、すぐに目は慣れ、ゆっくりと目を開いた。目を開けるとそこには白い空間が広がっていた。そして美しい女性が1人。何やらその女性が話しかけてきた。
「ようこそVKOの世界へ。私は案内人のペトラです。早速ですが、あなたの情報を登録しますので、目の前のウィンドウに出てくる質問に随時答えて下さい。」
すると、目の前にスケスケなキーボードとモニターらしき物がでてきた。どうやらゲーム内での名前を記入し、職業、メイン武器、それから種族も選べるらしい。
「職業と武器は事前に決めてたんだ。職業は騎手!武器は大剣だ!えっと種族はっと…。どんなのがあるか一通り見てみるか。人間族…エルフ族…魔族………。んー悩むなぁ…。あ!これがいいな!」
そう言って侑李は選択した。《竜族》を。
「あとは名前か…。んー。まぁ本名を略した感じで、シザリーとでもしておくか。」
侑李は全ての情報を打ち込み、キャラメイクを完了させ、名をシザリーと改めた。
「竜族の騎手で大剣使いのシザリーさん。これよりこのゲームの説明をさせていただきます。」
その後は長々とした説明を受けたが、シザリーはこれから始まる冒険へのワクワクで、説明はほとんど頭に入っていなかった。
「それでは、VKOを思う存分楽しんでください。行ってらっしゃいませ。シザリー様。」
その言葉とともに、シザリーは眩しい光に包まれた。
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