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第九章 現在の生活 九ー9今はまだ人生を語らず

今はまだ人生を語らず

 われわれが大学生だった頃、フォークソングが全盛を極めていた。フォークソングが様々な学生生活の場面を彩っていた。

 中島みゆきは「時代」という分不相応とも思える壮大なタイトルの歌を歌って華々しくデビューした。吉田拓郎は「今はまだ人生を語らず」という曲を歌っていたが、まだ20歳代なのに「人生」を語る語らないなんて、なんて不遜なんだと思いながら、わたしもこの歌を好んで歌っていた。


 還暦を過ぎても、学生の頃と同じように、「人生」なんてどういうものかわからない。おそらく死ぬまでわからないだろう。別にわかりたいとも思わない。

 年甲斐もなくと茶化されようと、まだまだ、学生の頃と同じように、日々小さな夢を持って歩んでいる旅人なのだ。

 旅に病んでも、「夢は枯野をかけ廻る」という芭蕉のさびを喜ばないけれど、与謝野鉄幹のように気負うこともなく、何度でもひょいと病を越えていくのだ。がんごときで人生観を変えてたまるかい。


今はまだ人生を語らず。


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