表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

79/101

第八章 心筋梗塞の治療 八ー4 2回目のステントの挿入

2回目のステントの挿入

 その週の木曜日に、「来週火曜日にもう一丁も片付けることになって、退院は来週末です」というメールが入った。やっぱり退院は延び、もう一つの閉塞部にステントを入れることになったのだ。こうして退院が延長されたからといって、落ち込むKではなかった。呼吸が正常になり元気になったKは、土曜日から日曜日まで自宅に帰って、おくさんの手料理を食べ、外食をした。やはり自宅の方が落ち着けるのだ。

 手術の前日に見舞いに行った。全身麻酔はせずに、カテーテルを入れてステントを挿入することなど、明日の手術の模様を詳しく話してくれた。「どうせなら手術の映像をライブで見せてもらったら」と提案すると、「それはいいね。頼んでみよう」と言った。退院は今週の木曜日だと言ったが、わたしは信じなかった。「手術してたった2日後だよ。いくらなんでも早いんじゃないの。また勝手に自分で決めたんじゃないの」と聞くと、「看護師さんが医者が書いたものを見たと教えてくれたんだ。そこには木曜日だと書いてあったそうだよ」と言ったが、まだ手術もしていないのに、これは単なる見込みだとわたしは思ったが、言及することはなかった。

 本人は平静を装っているようだったが、手術前日でKにしては珍しく緊張しているようだった。本人の気を紛らすような言葉も見つからないので、しばらくして、「それじゃあね」とつっけんどんに言って病室を出た。

 2回目の手術当日は,病室で局所麻酔テープを貼るなどの事前準備が少しあったものの、手術自体は開始から終了まで40分弱であっけなくすんだ。緊急手術ではなかったので、HCUに入らずに、もとの一般病棟に戻った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ