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第七章 肝臓がんの治療 七の17 棘突起の手術入院

棘突起の手術入院

 入院一ヶ月前に撮ったCT画像ではとがった部分が15mmほどあったが、驚くべきことに、手術時には5mm程度とかなり短くなっていた。そう言えば、1~2週間前頃からあまり気にならなくなっていた。それでもせっかくなので(何がせっかくなのかよくわからないが)、やっぱり手術はしましょう、ということになった。飛び出した棘突起を削って、突き刺すところには周りから肉を持ってきてクッションを作った方が良いだろうということになった。

 手術の前日に、担当医に「ちょちょいとできそうな手術なのに、えらい本格的ですね」と言うと、「小さな手術でも大きい手術でも,みな同じ心構えでやってます」という立派な答えが返ってきて、かれもこの言葉で少し襟を正した。それでも手術は、かれが言うには、局所麻酔でちょちょいで終わった。

 この6日間の入院中、かれの頭の中を占拠し続けたのは、病院食であった。かれの食事は通常食ではなく、「腎B食Pr40g」という特別な食事が指定された。腎臓が一つしか機能していないから、このような腎臓病患者の食事になったらしい。腎臓の血液検査の結果がそんなに悪いのか、と医者に聞くと、そうでもないけど若手の医者の采配を尊重してこうなったと説明してくれた。若手の意見を尊重するのはもっともだ。

 病院食の詳しい説明を管理栄養士に聞いた。「腎B食Pr40g」とは、減塩・減タンパク質の食事のことで、塩分が 一日6g未満、タンパク質が一日40g以下ということである。「低Pr飯180g」との表記があったが、それは通常タンパク質が4.7g含まれているところを0.1gまで減量した低タンパク質米のことで、それを180gよそってくれているのである。

 退院したら、どうしたらいいのかと管理栄養士に尋ねると、動物性タンパク質は必要なので、減らすなら植物性タンパク質を減らしてください、とのことだった。塩分は、すでにおくさんが薄味にしているので十分だろうと思った。(タンパク質の量は、ま、いいか)。

 腎臓の負担も考えて、鎮痛剤のロキソニンの服用もひかえなければならないと思い、11月からは胸がよほど痛いとき以外は飲まないようにした。


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