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第七章 肝臓がんの治療 七の11 草木塔

草木塔

 山形の野山を散策し、「草木塔」と書かれた大きな石の碑に出会った。ありていに言えば、草木の墓である。動物ならいざ知らず、草木にまで墓を建立することの気高い精神性に触れて敬虔な気持ちになった。

 昔、夕暮れに河原の土手を歩いていると、一緒に歩いていた女の子が「草が死ぬ音が聞こえた」とささやいた。「草が死ぬ」という言葉に言い知れぬ衝撃を受けた。草も枯れるのではなく、死ぬのかもしれない。 草や木が死ぬのならば、草木塔も必要なのかもしれない。森羅万象、死は訪れる。Y県にはたくさんの草木塔が建てられている。草は最後にどんな音を出して死ぬのだろう。


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