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七日目

テストとゆーのは大変です。

ついにこんな辺鄙な所に


閉じ込められてから


一週間がたってしまった



大学への無念もだいぶ薄れてきた



まぁココに俺らを閉じ込めた


犯人と運良く遭遇したら


俺のスタンドでオラオラを


喰らわせるが・・・



そんな事を心に誓った時






「2人ともーゴハンだよー☆」泉の声が響く



その声を聞き


俺とハセヲ(仮名)は素早く


朝食の並べられた食卓についた



今日の朝食の担当は泉だ




「私の作るご飯は和食のみだからね☆」



と今朝言っていたが



確かに出されたおかずを見ると



なるほど、和食オンリーだ




まさに日本の朝の食卓だな


という感じの料理の数々だ




まずは主食の白米に


焼き鮭、白菜の漬け物に味噌汁


さらには肉じゃがといった


ものまで出ている




あんな短時間で


よく肉じゃが作れたな



と泉に言ったら




どうやら圧力鍋を使ったらしい



なる程、納得



確かに圧力鍋を使うと


調理時間が一気に短縮される






今日の晩飯の時に使うか




と今日の晩飯の事も考えながら


泉お手製の朝食を食べてると



「どぅ・・・カナ?」


「美味しく出来てるかな?」





俺とハセヲ(仮名)に訊いた




「ん?美味いよ?なあ?ハセヲ(仮名)」




「うん、美味しいよ?」


「非の打ち所が全然無いしね」


「特にこの肉じゃがだって、短時間で煮た割にはかなり味が染み込んでいる。」


「朝食でこれだけ素晴らしいのが作れるんだから、晩ご飯の時が楽しみだね。」


「ねぇ?夏彦君?」




「うん、そうそう!こりゃぁ今夜の晩飯を代わりに作ってもらった方がいいかもな」




と俺らは、心から褒める



正直、本当に代わって欲しいと思った程



泉の手料理は美味い




しかも、


こんなにもかわいい子が


作ってくれるんだから


なおさらだ



そんな感じに感想を述べると




「えへへ・・・ありがと・・・・」



「でも、今夜のご飯はちゃんとなっつんが作ってよね☆」


「私、なっつんが本気で作った料理が食べてみたいし」



と言ってきた




それに対し俺は


「えー、本気出すのー?面倒くせぇよー?」



と棒読みで言ったら




「夏彦君の料理は美味しいんだから、僕も食べてみたいな」



ハセヲ(仮名)が



さらに、それに対し俺は



「俺が本気出して作るのは中華オンリーだぞ?和洋折衷てのじゃぁない、中華三昧になるぜ?」




と言った



すると泉は



「え!?中華料理作れるの!?」


と驚きながら訊いてきた


そしてハセヲ(仮名)も



「夏彦君は中華か・・・」


「って事は、ココには和・洋・中の料理に特化した人達が居るんだね」




確かにその通りだな



泉はこの朝食を見ても分かるとおり


和食にかなり特化しているし


ハセヲ(仮名)は


フランス・イタリア料理に


そして、俺は中華にだな







別に俺のはそこまで特化している


っつー訳では無いんだがな・・・






しかし、面白い程に別れてんな




一度、みんなで力を合わせて


何かを作ってみたら


どんなのが出来るかな?


そっちの方に興味が湧くな



しかし




「マジで面倒だからヤです。」



「本気出した翌日に筋肉と脳みその使い過ぎでぶっ倒れたっつう経験があるんで」




嘘っぽいケド嘘じゃないよ?




でもコレだけだと疑われるから



少し付け足す



「本気の三分の二でよければ見せられるケド・・・」



と付け加えて言うと




「うん、それでもいいから作ってよ。」


「本気の三分の二も出してくれるんだ、文句なんて無いさ。」


「ねぇ?泉ちゃん」




とハセヲ(仮名)が言い



更に泉に振った



泉の答えは



「無問題☆」


「これで、決まりだね♪」




と何か嬉しそうに言った






本気の三分の二も出すのか



言わなきゃよかった・・・
















〜〜〜昼〜〜〜




場面が飛んで現在は昼食


ハセヲ(仮名)が昼食を


作ってくれてる






昼は軽いのにするって


言ってたから、期待して


俺と泉は借りてきた猫のように


おとなしく喋りながら

完成を待っていた




そしてちょうど

俺の腹が鳴った時




「ハイ、出来た!」


「お待たせ!さぁ、食べようか!!」




ハセヲ(仮名)はそう言い


慣れた手つきで器を持ってきた




「今日のお昼はコーンポタージュと魚のムニエルにバターロールだよ」



「ついでにデザートもあるからね!」



「デザートはアールグレイのシフォンケーキだよ」




と言うと俺らの前に

皿を置いていく


すると


そのポタージュの香りが

俺の胃袋を刺激する






早速俺は



「いただきます。」




そう言ってから

誰よりも早く昼食にありついた




「うん、やっぱハセヲ(仮名)の作る料理は美味いね」




「うん!ハセヲ(仮名)さん天才♪」



「ハハッそうでも無いって。でもありがと。」




そんな風に言葉を交わしながら


俺らは本日の昼食をとった




次は、夕飯は俺の番だな




やっぱり圧力鍋使わんかも


では、何を作ろうか




中華を作れってオーラが放出されてるから


中華になるかもな


まぁ最初から作る予定だけど




しかしホントに何を作ろう・・・



「夕飯何がいい?」



「中華なら何でも!」




そーゆーのやめてくれ



「もっと具体的にお願い」


「美味しいもの☆」



それは具体的にと言いません




「じゃあ苦手なモノは?」



「私は酸っぱいのと苦いのかな」



「僕も酸っぱいのと後は焼き魚かな」




「了解。それじゃ準備するな」



さて、苦い、酸っぱい、焼き魚を


使わない料理といったら沢山あるが



とりあえず



どこぞの料理人曰わく


男の料理の古老肉(酢豚)と


あとは


貼鍋(餃子)


麻婆豆腐


粟米湯(スーミータン

(中華風コーンスープ))


杏仁豆腐


でいいよな



デザートも合わせて五品もあるんだ


十分だろう




さて、

では準備に取り掛かるか


素晴らしい事に材料は

全て揃っている




では、

料理ッ開始ぃ〜〜〜ッ!!

(刃牙っぽく)

























五品もレシピ書くの面倒だから


省かせてもらうよ


















6 hours later




KA・N・SE・I・DA!



現在7時


時間かけすぎた



なかなか貼鍋の形が

良くならないから1時間程

費やしてしまったからな…




しかしまぁ、まさか


スタンドが変に役立つとは


思ってもいなかったわ




とどかない所の食材を取ってもらったり


鍋の火消してもらったり


貼鍋のあんを物凄い勢いで

コネてくれたりとか


ボウルがベッコベコンになったケド・・・







まぁ置いといて



「2人とも、出来たぞ!」



と、俺は


向こうの部屋でアニメを見てる


ハセヲ(仮名)と泉を呼んだ



「わぁい☆」



「意外と時間かかったね、夏彦君。」



「ちょっち貼鍋・・・おっと餃子ね、それに時間が・・・」



「なっつん、この麻婆豆腐辛くないよね?よね?」


「あぁ大丈夫、それ豆板醤は一切入れずにテンメンジャンを結構多めにいれたから、むしろ甘めだよ」



「酢豚には・・・」



「もち、パイナップルは入れてマセン」


「よし!合格☆」


「いいからとっとと食え」


「はーい♪」




「あっそうだ、デザートに杏仁豆腐があるからな。」




「やった☆」



「夏彦君、デザートも作ってたのかい?」



「んー、まぁ気分でね」


「まあまあ出来は良いと思うよ。」




「へぇ、じゃあ楽しみにしておくよ」


「あまり期待するなよ?」


「かなり期待するね(笑)」



「ちょwwヤメレw」






そんな会話をして

俺たちは本日の夕食にと

取り付いた






2人は何コレ?美味しスギ

って言ってくれた




久々に三分の二の力を

出してみたのだが



なかなかどうして

過去に俺が出した本気よりも

数段コッチのが美味いぞ




人間、年を経ればある程度は

レベルが上がるモンなんだな



そう自分に感心してると


「そういえば、今頃みんなは何をやってんだろ?」


唐突にハセヲ(仮名)が言い出した



直後に俺らの箸が止まる



そして泉が言った


「おかーさん達・・・今頃、何・・・してるんだろ」


「警察に捜索願いを出してたりしてんじゃね?」


「まあ、心配はしてるだろうね・・・」



「俺んちはどうだろな・・・」

「ババアがキレてっかもなぁ・・・」


「あー、何て言おう・・・」


「ハセヲ(仮名)は?」


「僕?」


「僕は・・・今独り暮らしだからね。心配する人はいないかな。」


「あー、でも新聞回収してないから大家さんが不審に思っているかも・・・」









・・・・・・・・・









「あのさ、この話しやめないか?」


「どうしてもブルーになるし」


「せっかく作ったメシがマズくなっちまう」




「うんゴメンいきなり言い出して・・・。」



「いや、いいよ。それがフツウだから。」


・・・・・・




うん、程良く気まずいね



話題逸らさにゃイカンよな







「あのさ、2人ともココから出られたらどーするよ?」






この質問は正解か?






「んー、私は学校かなーやっぱ。」




「僕は何も・・・、いつもと変わらない・・・。せいぜいココでの生活をネタに2ちゃんねるで何かを書くぐらいかな。」




「そうか・・・。」


泉の方は正解っぽいけど


ハセヲ(仮名)の方は

アウトだったみたい




「それじゃ夏彦君は?」




予想通りの質問がキタな






俺の答えは



「俺はやっぱ大学の事だな。何とかして書類を通させないと、俺の高校での一年間がな・・・。」




こんな感じ



ホント大学どうしよ・・・



無念を完全に忘却した

ってワケじゃないしなぁ










そんな事で1人悶々と

していたらいつの間にか

2人は夕食を終えていた







「2人とも早いってば。」



「なっつんが遅いだけだよ?」




「ねー、ハセヲ(仮名)さん」




「うん、遅いよ」







俺、そんな遅いの?




もっとスピードアップすべき?




「なっつん早く食べないとデザート全部食べちゃうよ?」




「泉ならマジで喰えそうだな」




「どーゆー意味?」




「食いしん・・・、何でもない」




「いや明らかに食いしん坊て言おうとしたよね?」




「いや、俺は何も行ってませんがなにか?」




「嘘だっ!!」




「ひぐらしネタは自重しようぜ。」




「ゴメン。じゃあ黙れこぞー!」




「俺を喰う気ですか?モロさん?食いしん坊ですねー。」




「だから違うって〜。」




「あまり食べ過ぎると横幅が広くなりますよ?」




「ふぇ〜ん、なっつんがいぢめるよ〜〜。」




「僕はむしろ見てて楽しいから敢えて何もしなーい。」




「2人ともひ〜ど〜い〜」




「悲しいケド、コレが大人なのよね・・・。」




「一般人に解らないネタは控えよ?夏彦君。」




「え?解らんモンなの?」




「私には解んないよ

(´・ω・`)」




「〜〜〜〜〜〜。」




「〜〜〜〜?」




「〜〜〜。」




「!?」



















しばらくの間

俺たちは互いに馬鹿を

言ったりして会話を楽しんだ




そのおかげでブルーな

気分が一気に消し飛んだ







しかし、寝る前に

こんなセリフがなぜか

俺の頭をよぎった。







"本当の地獄はこれからだ"

最後のセリフはベジータ王子のセリフです。分かった人はいたのでしょうか・・・

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