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バナナ

作者: 砂糖みりん
掲載日:2026/10/20

これは夢で見た話

サラリーマンが仕事終わりに公園のベンチに腰かけた。

ポケットから電話が鳴る。

手をポケットに入れた。

感触がいつもと違う。

外に出した。

バナナだった。

「えっ」と目を見開く。

なぜバナナ?ポケットに?いつどこで?

手に収まる程のバナナ

匂いも感触もバナナ

でもそのバナナから電話の音が鳴る。

《プルルルル》

あなたは皮を向いた。

中身は甘い匂いのするバナナの中身。

いつの間にか電話の音は消えていた。


あなたが困惑していると向こうにあるベンチに腰掛けているサラリーマンを見つけた。

その人もポケットから電話の音が鳴っていた。

あなたがそのサラリーマンに声をかけた。

「電話、鳴ってますよ」

そのサラリーマンに伝えると「ありがとう」と言いポケットに手を突っ込む。

あなたはその人も電話ではなく

バナナだと思った。

私と同じサラリーマンだったからである。

しかしその人が取ったのはただの電話だった。

バナナではなかった。

そしてその人は仕事の電話で去っていく。

なぜ私だけなのか分からなかった。

そして手元を見た。

バナナは消え普通の電話を持っていた。

最初からなのか、途中で変わったのか、

分からない。

あなたは歩き出す。

あなたの手にほのかにバナナの匂いがした。

続編は、多分ない。

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