見た目が清楚だからって、中身も清楚とは限らない
名前を借りました
写真がある世界です。細かいことは気にしない。
「グロリア!お前とは婚約破棄する!」
婚約者セドリック王子が言った。
「理由をお聞かせいただけますか?」
私グロリアは、そんな気はしていたが、とりあえず理由を聞いてあげようと思った。
「お前が腹黒だからだ!私の愛するマーチをいじめ、この私をバカだと陰で嘲笑っていたのだろう?」
セドリック王子が言う。
嘲笑っていたのは浮気相手のマーチもだけどね。
「私の話を真に受けて、婚約者を嫌うなんて本当にバカよね〜」って。
腹黒でないと、貴族の世界はやっていけない。
でも、腹黒なように見せないだけ。
「私はこの、誠実で清楚なマーチと婚約する!」
セドリック王子がドヤ顔で、隣にいるマーチの肩を抱き寄せた。
マーチは、ニヤニヤ笑っているよ。
婚約者のいる男に近寄るのが誠実なのかねぇ?それに。
清楚ねぇ…
見た目だけだよ。
だって、他の男子生徒と遊んでいるもん。
貴方が知らないだけだよ。
騙されてるのにね。ま、良いけど。
浮気男なんていらないし。
「婚約破棄を承りました」
私は礼をして、帰ろうとした。
「待て」
セドリック王子が引き止めた。
「何ですか?」
私は首を傾げた。
「マーチに謝れ」
セドリック王子が言うのに、私は更に首を傾げた。
「何故ですか?」
「マーチに嫌がらせをしただろう!」
「していません」
「マーチが嘘をついているとでも!?」
セドリック王子がイライラしながら言った。
「嘘をついていますね」
私はハッキリと言った。
「酷いわ!」
マーチが泣き真似をしながら言った。
「では、嫌がらせの客観的な証拠を見せてください」
私が言うと
「証拠?」
セドリック王子が首を傾げた。
「私が嫌がらせしたという客観的な証拠です」
「マーチが言っているんだ!それが証拠だ」
客観的が分からない王子ってどうなの?
それに、証拠なんてあるわけない。嫌がらせなんてしてないから。
「客観的ではないですね」
「うるさい!罪を認めろ!」
セドリック王子が叫んだ。
「貴方を嘲笑ったのは認めますよ」
私が言うと
「何だと!?」
セドリック王子が私を睨んだ。
「複数の男と遊んでいる令嬢を清楚と思っているなんて…」
呆れたように言う私。
「「はぁ!?」」
セドリック王子とマーチが叫んだ。
「これが証拠です」
男とマーチが、抱き合っている写真を見せる。
「これも」
先程とは違う男とキスをしているマーチの写真を見せる。
「その人が『私の話を真に受けて、婚約者を嫌うなんて本当にバカよね』って言ってましたよ」
私は、追い打ちをかける。
「「は!?」」
息ぴったりだね。2人。
「お2人共、どうぞお幸せに」
今度こそ、私は帰った。
浮気男と婚約破棄できて良かった良かった。
その後、2人がどうなったかは…お察し。
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