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第二話 僕の友人

「お前、やっぱりすげーよな」

ボイスチャットでそういったのは小学校からの付き合いの友人、黒雷(こくらい) 希望(のぞむ)


「だってあの、超・絶・美・少・女、優愛様と平気で会話できるなんてすごいですよ〜」

彼の言う通り、優愛は内面も外見も完璧だ。ショートヘアは少しウェーブがかかっていて、光に当たると柔らかく揺れる。整った顔立ちに、真っ黒で大きな瞳、透き通るような肌。笑うと八重歯がちらっと見え、ほんのりピンク色の唇が自然に笑顔を作る。どんな服も似合い、肩からかかる髪が風に揺れるだけでさえ、絵になるくらいだ――希望がそう思うのも無理はない。


「そうですかそうですか」

僕が棒読みでビシッと答えると、希望は少し残念がって言った。


「でもな〜。俺、名前が名前だから、あんまり女子とか、女子とか…あっちから近づいてきてくれないんだよな」

確かにそうだ。まず名字。黒雷なんて厨二病のような響き。そして名前も名前だ。どうして『希望』と書いて『のぞむ』と読むのか…?


「まあ、親がよく考えてつけてくれた名前だからさ、きっと何か理由があるんでしょう。それに、自分から声をかければいいじゃん」

「それがさー。優愛様以外、話を聞いてくれて、優しくて、穏やかで、可愛くて…とにかく他にいい子がいないんだよ。だけど、お前はもう優愛と…」

「はっきり言うが、僕と優愛は付き合ってもない。幼馴染だ」


そう、僕らの関係は恋人でもなんでもない。幼馴染、幼馴染……。

自分にそう言い聞かせつつ、僕は希望とのひと時を楽しんだ。

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