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『ギャルエルフ』になった社畜SEの俺、転生先が『バグだらけの世界』だったので『デバッグ』することになりました!――ギャルSEの異世界デバッグ!  作者: AKINA
フィーチャー3:『猫耳学者と未知の魔導構造!~コミュ障学者が王都を救う!?~』

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コミット 93:『セレスティ、新たな目標!「私の知識で、世界のバグをデバッグしたいです!」』

エデンへの道筋が見え、そして論理魔導(ロジカルマジック)の初歩を体得したことで、セレスティの心境には大きな変化が訪れていた。かつては自分の研究室に閉じこもり、誰にも理解されない知識の海で孤独に喘いでいた彼女が、今では、自分の知識と能力を、もっと大きな目的のために役立てたいと、強く願うようになっていたのだ。


「マスター……いえ、ニーナさん。そして、ヴァローナ様」


ある日、セレスティは、意を決したように、ニーナとヴァローナの前に進み出て、深々と頭を下げた。


「私……私も、お二人の旅に、同行させていただけないでしょうか……?」


その言葉は、まだ少し震えてはいたが、そこには確かな意志の力が込められていた。


ニーナは、驚きながらも、どこか予期していたような表情でセレスティを見つめる。「セレスティさん……本気で言ってるの?」


「は、はい……!私は、自分の知識が、古代魔法の研究が、この世界の『不具合』を解決するために、何か役に立つのであれば……それを、自分の目で見届けたいのです。そして、ニーナさんから教わった、この論理魔導(ロジカルマジック)という新しい魔法の可能性も、もっと深く探求したい……!私の知識で、世界の不具合を……デバッグするお手伝いを、させてください……!」


セレスティの瞳は、知性の光で強く輝き、その小さな体からは、以前とは比較にならないほど、自信に満ちた清らかな白い魔力のオーラが立ち上っている。それは、彼女が「知識の監獄」から一歩踏み出し、新たな目標を見つけたことの証だった。


ヴァローナは、そんなセレスティの姿を、厳しいながらもどこか温かい眼差しで見つめていた。彼女は、この数日の間に、セレスティが持つ知識の深さと、その純粋な探求心、そして何よりも、その内に秘めた強い意志を、確かに感じ取っていた。


「……小娘。お前ほどの知識を持つ者が、ただアカデミアの研究室に籠っているだけでは、宝の持ち腐れだ。世界の危機を救うためには、あらゆる知恵と力が必要となる。お前のその知識が、我々の旅路を照らす灯火となるのであれば、同行を拒む理由はない」


ヴァローナの言葉は、事実上の許可だった。セレスティの顔が、パッと明るくなる。


ニーナも、笑顔で頷いた。「やったな、セレスティさん!これからは、三人で、この世界のクソみたいなバグを、片っ端からデバッグしていこうぜ!」


「は、はいっ……!よろしくお願いいたします、ニーナさん、ヴァローナ様!」


こうして、猫耳の天才魔法学者は、ギャルSEと堅物女騎士のパーティに、正式に加わることになった。それは、彼女にとって、大きな勇気を必要とする決断だったが、同時に、自分の可能性を無限に広げる、新たな冒険の始まりでもあった。


彼女の知識という名の最強の装備は、これから始まる過酷な旅において、きっと、何物にも代えがたい力となるだろう。

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