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コミット 90:『「教える」ことの喜び!ニーナ、失われたSE魂の再燃!?』

ヴァローナとの再会と、彼女の調査パーティへの参加が決まったことで、ニーナとセレスティの研究は、新たな目標を得てさらに加速した。特にニーナは、セレスティに対して、より本格的に論理魔導(ロジカルマジック)の概念や技術を教え込むことに力を注ぎ始めた。それは、単に調査に役立てるためだけでなく、セレスティ自身の才能をさらに開花させたいという、純粋な想いからだった。


「いい、セレスティさん?論理魔導(ロジカルマジック)の基本は、まず『問題を分解する』こと。どんなに複雑な魔法も、小さな『機能モジュール』の集まりとして捉えるんだ。そして、それぞれのモジュールをどう繋げれば、望んだ結果が得られるかを『設計デザイン』する。これができれば、魔力の消費も最小限に抑えられるし、応用も自由自在になる」


ニーナは、かつて前世で新人SEにプログラミングを教えていた時のことを思い出しながら、セレスティに対して、丁寧に、そして根気強く、論理魔導(ロジカルマジック)の基礎をレクチャーしていく。


最初は、ニーナのSE的な専門用語に戸惑っていたセレスティだったが、持ち前の知的好奇心と、ニーナへの信頼感から、少しずつその概念を理解し始めていた。特に、自分の持つ古代魔法の知識が、論理魔導(ロジカルマジック)のフレームワークに当てはめることで、より明確に、そして効率的に整理されていく感覚は、彼女にとって新鮮な驚きだった。


「な、なるほど……古代の『結界術』も、複数の『防御モジュール』の組み合わせとして捉えれば……それぞれのモジュールの起動条件と連携を最適化することで、より少ない魔力で、より広範囲な結界を張ることができる、ということですね……!」


セレスティは、ニーナの指導を受けながら、簡単な論理魔導(ロジカルマジック)の「コーディング」にも挑戦し始めた。最初は、エラーばかりでなかなか上手くいかなかったが、ニーナが辛抱強くデバッグを手伝い、アドバイスを与えることで、徐々に自分の力で魔法を「構築」する喜びを覚え始めていた。


そして、ニーナは、そんなセレスティの姿を見て、自分自身の心の中に、ある変化が起きていることに気づいた。


「(セレスティさんが、自分の知識を活かして、新しい魔法を生み出していく……その瞬間を見ていると、なんだか、すごくワクワクするんだよな。前世じゃ、バグだらけのシステムに追われて、何かを『創り出す』喜びなんて、とっくに忘れてたと思ってたけど……)」


それは、「他人に評価される」こととは異なる、もっと純粋で、そして温かい達成感だった。自分の知識や技術が、誰かの役に立ち、その人の才能を開花させる手助けになる。その過程で得られる喜びは、ニーナがSEとして、そして一人の人間として、心の底から求めていたものなのかもしれない。


「(ああ、そうか……俺は、こういうことがやりたかったんだ……誰かの役に立ちたい。そして、自分の手で、何か新しいものを創り出したい。それが、俺の……斉藤肇としての、本当の願いだったのかもしれないな)」


ニーナの心の中で、前世で失いかけていた「ものづくりへの情熱」という名のSE魂が、静かに再燃し始めていた。それは、彼女の「他人の評価」というクリティカルバグを、根本から癒していくための、大きな一歩となるだろう。


セレスティは、将来、論理魔導(ロジカルマジック)の理論を体系化し、この世界に広める上で重要な役割を担うことになるかもしれない。しかし、それはまだ先の話。今はただ、目の前の才能ある猫耳学者の成長を、全力でサポートすること。それが、ニーナにとっての、最高の喜びなのだった。

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