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『ギャルエルフ』になった社畜SEの俺、転生先が『バグだらけの世界』だったので『デバッグ』することになりました! 〜ギャルSEの異世界デバッグ!〜  作者: AKINA
フィーチャー5:『天才職人と「ハードウェアデバッグ」!~モニカ誕生へのプレリュード~』
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コミット 187:『フィリップの一日!職人の矜持と、仲間との新たな日常!』

私たちのパーティに加わってから数週間。フィリップ・アウロスの日常は、以前とは比較にならないほど、変化に富んだものとなっていた。かつては、薄暗い工房に一人閉じこもり、黙々と研究に没頭するだけの日々だったが、今は、個性豊かな仲間たちと共に、エデンを目指すという壮大な旅の途上にいる。


朝は、ヴァローナの号令 (という名の強制的な叩き起こし)で始まり、栄養バランスの取れた(しかし、フィリップにとっては少し物足りない量の)朝食を摂る。移動中は、ニーナと魔道具の新しいアイデアについて熱心に議論を交わしたり、セレスティの古代文献の知識に感心したり、あるいは、ゼフィラの気まぐれなちょっかいを適当にあしらったりする。


夜になれば、野営の準備を手伝い(これは、彼にとって新しい経験だった)、焚き火を囲んで、仲間たちの他愛のない会話に耳を傾ける。時には、彼自身も、ぽつりぽつりと、自分の専門分野である魔石加工の話をすることもあった。


「(……まさか、私が、こんなにも騒がしく、そして充実した毎日を送ることになるとはな。以前の私が見たら、腰を抜かすに違いない。だが……悪くない。むしろ、心地よいとさえ感じている自分がいる……)」


フィリップは、そんな新しい日常に、戸惑いを感じながらも、どこか新鮮な喜びを見出していた。彼は、本来、極度の人見知りで、他人と深く関わることを避けてきた。しかし、ニーナたちとの出会いは、彼のその頑なな心を、少しずつ溶かし始めていたのだ。


特に、ニーナとの技術的な議論は、フィリップにとって、何よりも刺激的で、そして楽しい時間だった。彼女のその斬新な発想と、論理的な思考は、フィリップの職人としての魂を揺さぶり、そして、新たな創造意欲をかき立てる。


「ニーナ君。君の言う、その『並列処理』という考え方だが……もし、それを、魔力の流れだけでなく、複数の魔石の機能を同時に、かつ独立して制御することに応用できれば、あるいは、全く新しい次元の魔道具が生まれるかもしれん……」


「え、それ、マジですか、フィリップさん!?それって、つまり、複数の魔道具の機能を、一つのデバイスに集約できるってことですか!?だとしたら、ヤバすぎますよ!」


二人の会話は、しばしば、他のメンバーには理解不能な、高度な専門用語で埋め尽くされるが、その時の彼らの生き生きとした表情は、見ているこちらまで、ワクワクさせてくれるものがあった。


もちろん、フィリップの職人としての矜持や、偏屈な一面が、完全に消え去ったわけではない。彼は、相変わらず、自分の興味のないことには無関心だし、納得のいかないことには、頑として首を縦に振らない。


しかし、そんな彼の不器用さもまた、仲間たちにとっては、どこか愛すべき個性として受け入れられつつあった。


フィリップの一日は、仲間たちとの交流と、そして尽きることのない創造への探求心によって、彩られている。それは、彼が、孤独な研究者から、真の「仲間」と共に未来を切り開く、技術者へと成長していくための、かけがえのない時間だった。


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