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【完結保証】『ギャルエルフ』になった社畜SEの俺、転生先が『バグだらけの世界』だったので『デバッグ』することになりました!――ギャルSEの異世界デバッグ!  作者: AKINA
フィーチャー1:『異世界転生、ギャル爆誕!~SEの常識は異世界の非常識!?~』

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コミット 18:『ギャルファッション異世界アレンジ!……って、素材の特性が違いすぎ!』

異世界に来てからというもの、ニーナの悩みの種は尽きないが、地味にクリティカルなのが「服装」問題だった。転生時に着ていた露出度高めのギャルファッションは、森を彷徨い、村での生活を送るうちに、見るも無残なボロボロ具合になっていた。


「(さすがにこのままじゃ、ただの薄汚れたギャル……いや、元おっさんだ。ここはひとつ、異世界素材で新しいギャル服を作るしか!)」

幸い、村では機織りも行われており、麻や木綿らしき布地は手に入る。問題は、その素材の物理特性が地球のそれとは似て非なるものだったことだ。


「(うわっ、この布、全然伸びねぇ!伸縮性ゼロかよ!)」

型紙に合わせて裁断しようとするが、ハサミ(村の鍛冶屋製)の切れ味もイマイチで、布の繊維が頑固に抵抗する。


「(しかも染料の色の乗り、悪すぎるじゃん……これじゃパステルカラーなんて夢のまた夢。くすんだアースカラーギャル爆誕か?)」

様々な植物で染めを試みるも、思い通りの鮮やかな色が出ない。やっと染まったと思っても、水に濡れるとあっという間に色落ちしてしまう。


「この世界の布、品質チェックが甘すぎるでしょ!」

思わず心の声が漏れる。前世なら、素材のデータとにらめっこして、最適な加工法を割り出せただろう。しかし、ここは異世界。試行錯誤あるのみだ。


一番の難関は、やはりFカップの胸をどう扱うかだった。地球の服飾技術の粋を集めた(であろう)下着など存在しないこの世界で、豊かな胸を支え、かつギャルらしいシルエットを出すのは至難の業だった。


「(この胸のところ、どうなってんの……!型紙の時点でサイズが合わない!)」

何度も型紙を作り直し、布を当てては溜息をつく。村の若い娘、ハナが「ニーナちゃん、手伝うよ!」と申し出てくれたが、彼女もニーナの規格外のスタイルには困惑気味だった。


「ニーナちゃん、本当に……豊満だね……」


「(うるさいな!俺は毎日この体の特徴と向き合ってるんだよ!)」


二人で四苦八苦しながら、なんとかシンプルなキャミソールとミニスカート(というより腰布に近い何か)の試作品を縫い上げていく。試着してみると、案の定、あちこちがパツパツだったり、逆にゆるゆるだったり。


「うーん、もうちょいここ、詰めた方が……って、わぷっ!」

ハナがスカートの裾を調整しようとした瞬間、無理な体勢で作業していたニーナはバランスを崩し、派手に転びそうになった。


「(やべっ、転ぶ……!)」と観念しかけたが、次の瞬間、自分でも驚くほどの反射神経で体勢を立て直していた。まるで猫のようなしなやかな動き。


「(……あれ?今の動き、俺にしては上出来すぎじゃね?)」

普段の運動神経の悪さを考えると、ありえないほどの機敏さだった。これもダークエルフの身体能力の恩恵なのだろうか、と人から聞いたことがある。それとも……?


ハナは目を丸くしてニーナを見ている。

「ニーナちゃん、すごい!今の、まるで踊り子さんみたいだったよ!」


「ま、まぁね!ギャルは体幹も重要だから!」と、またしても見栄を切ってしまうニーナ。しかし内心では、この身体に秘められた未知のポテンシャルに、僅かながら興味を抱き始めていた。


結局、その日のギャル服作りは、露出度がさらに増した謎の布切れを生み出しただけで終わった。「(これじゃ、ただのヘンな格好だ……!)」ニーナは完成品(?)を前に、再び深いため息をつくのだった。ファッションの調整は、世界のバグ修正よりも難しいかもしれない。


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