コミット 177:『五人パーティのフォーメーション確認!ギャルSE司令塔、騎士が前衛、学者が後方支援、天使が遊撃、職人が技術サポート……完璧じゃね?』
フィリップが正式に仲間入りし、五人体制となった私のデバッグパーティ。エデンへの本格的な旅立ちを前に、私たちは、ジオフォート郊外の訓練場で、それぞれの役割分担と、新しいパーティフォーメーションの確認を行うことにした。
「よし、じゃあ、早速だけど、新しいフォーメーション、試してみよっか!……フィリップさんも加わったことだし、戦術の幅も、かなり広がると思うんだよね!」
私がそう言うと、みんな、真剣な表情で頷いた。
まず、基本的な陣形は、これまで通り、ヴァローナが屈強な前衛として、敵の攻撃を一手に引き受け、そして強力な物理攻撃で敵を薙ぎ払う。彼女のその圧倒的な戦闘力は、パーティの不動の盾であり、そして最強の矛だ。
次に、セレスティは、後方からの魔法支援と、古代文献の知識を活かした戦術分析を担当する。彼女が扱う魔法は、まだ威力こそ控えめだが、その的確なタイミングと、多彩な補助効果は、戦況を有利に進める上で欠かせない。
そしてゼフィラは、そのトリッキーな動きと、光と闇の魔法、そして新たに開花させたエンカレッジ能力を駆使し、遊撃手として戦場を駆け巡る。彼女の予測不能な動きは、敵を撹乱し、そして味方の士気を高める、まさにパーティのジョーカー的存在だ。
そして、新たに加わったフィリップは、彼自身が開発した「風魔のスナイパーライフル」を手に、後方からの精密狙撃と、そして魔道具の技術サポートを担当する。彼のその超長距離からの攻撃は、敵の動きを牽制し、あるいは、特定の部位を狙い撃つことで、戦況を有利に導く可能性を秘めている。また、戦闘中に仲間たちの魔道具に不具合が発生した場合、即座に修理や調整を行えるというのも、非常に心強い。
そして、私、ニーナは、全体の司令塔として、論理魔導とエレメンタル・ガードナーを駆使し、戦況をリアルタイムで分析しながら、仲間たちに的確な指示を出し、そして自らも攻撃に参加する。私の役割は、まさに、パーティ全体の「OS」であり、「CPU」でもあるのだ。
「(うん、これなら、かなりバランスの取れた、強力なフォーメーションじゃないか?前衛のヴァローナ、後方支援のセレスティ、遊撃のゼフィラ、そして、超長距離狙撃と技術サポートのフィリップ。そして、全体の指揮を執る、このギャルSEニーナ様!完璧じゃね?)」
私たちは、訓練用のゴーレムを相手に、早速、新しいフォーメーションでの模擬戦を開始した。
ヴァローナがゴーレムの注意を引きつけ、その隙に、フィリップがライフルのスコープ越しにゴーレムの弱点である魔石コアを狙う。セレスティが、ゴーレムの動きを鈍らせるための補助魔法を扱い、ゼフィラが、目くらましの光魔法でゴーレムの視界を奪う。そして、私が、全体の状況を見ながら、それぞれの行動タイミングを指示し、論理魔導でゴーレムの防御システムに干渉する。
五人の連携は、まだぎこちない部分もあったが、それぞれの能力が噛み合った時、それは、これまでの四人体制とは比較にならないほどの、圧倒的な破壊力を生み出した。
模擬戦を終えた後、私たちは、互いの健闘を称え合い、そして、この新しいパーティの可能性に、胸を躍らせるのだった。
「フィリップさん、あのライフル、マジでヤバいですね!遠くから、あんなに正確に弱点を狙えるなんて、反則級ですよ!」
「ふん、これくらい、当然だ。だが、ニーナ君のその的確な指示と、他の者たちの援護があってこそ、このライフルの真価も発揮できるというものだ」
フィリップは、ぶっきらぼうに答えながらも、その表情は、どこか満足げだった。
この五人パーティの新しいフォーメーションは、エデンへの険しい道のりを乗り越えるための、大きな力となるだろう。そして、それは、それぞれの個性が輝き、そして互いを補い合う、最高のチームが誕生した瞬間でもあった。




