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『ギャルエルフ』になった社畜SEの俺、転生先が『バグだらけの世界』だったので『デバッグ』することになりました! 〜ギャルSEの異世界デバッグ!〜  作者: AKINA
フィーチャー5:『天才職人と「ハードウェアデバッグ」!~モニカ誕生へのプレリュード~』
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コミット 173:『「このデバイス、俺に運用させてくれ!」フィリップ、デバッグパーティに衝撃の参戦表明!?』

フィリップ・アウロスが、過去のトラウマから解放され、私に心からの感謝を伝えた、感動的な祝宴の夜。記憶デバイスの量産化と工房の整備が進み、いよいよ本格的な提供が目前に迫る中、フィリップは、さらに衝撃的な言葉を口にした。


「……ニーナ君。そして、皆にも、一つ、提案があるのだが……聞いてもらえるだろうか」


フィリップのその改まった口調に、私たちは、何事かと顔を見合わせる。


「私は、この魔道具……いや、お前が言うところの『記憶デバイス』の可能性に、そして、君たちが挑もうとしている、世界の仕組み全体の不具合を修正するという、その途方もない旅に、強く心を惹かれている。正直に言えば、最初は、君たちのことを、ただの夢想家か、あるいは、単なる変わり者だと、そう思っていた。だが、君たちと共に過ごし、そして、このデバイスを開発する中で、私は、自分の考えが間違っていたことに気づかされた」


フィリップは、一度言葉を切り、そして、決意を込めた眼差しで、私たち一人一人の顔を見回した。


「このデバイスは、まだ完成したばかりだ。その真価を発揮するためには、工房での製造や調整だけでは不十分だ。実戦での運用を通じて、さらなる改良と、そして最適化が必要になるだろう。そして、そのためには、開発者である私が、実際にその運用に立ち会い、現場で得られる生きた記録をもとに必要な調整を行っていくのが、最も効率的であると、そう判断した」


そこまで言うと、フィリップは、深呼吸を一つし、そして、力強く宣言した。


「――だから、ニーナ君。私も、君たちのパーティに加えてもらえないだろうか?この記憶デバイスの専門家として、そして、一人の魔道具職人として、君たちのその『世界のデバッグ』という名の旅に、このデバイスを実戦で運用するため、同行させてほしいのだ!」


フィリップのその言葉は、あまりにも突然で、そして予想外のものだった。私たちは、一瞬、言葉を失い、ただ唖然として、フィリップの顔を見つめるしかなかった。


「(え……?えええええ!?フィリップさんが、パーティに……!?マジで!?あの偏屈で、コミュ力デッドストック品だったフィリップさんが、自分から、仲間にしてくれって……!?これって、太陽が西から昇るレベルの衝撃じゃないか……!?)」


私は、激しく動揺しながらも、フィリップのその真剣な眼差しと、彼の言葉に込められた熱い想いを、確かに感じ取っていた。彼は、本気だった。自分の生み出した技術の未来を、そして、私たちが切り開こうとしている世界の未来を、自分自身の目で見届けたいと、心の底から願っているのだ。


ヴァローナは、驚きながらも、どこか納得したような表情を浮かべていた。セレスティは、尊敬するフィリップのその決断に、感動で瞳を潤ませている。そしてゼフィラは、面白そうに口元を綻ばせながら、フィリップのその大胆な申し出を、歓迎しているようだった。


「フィリップさん……本気、なんですか……?」私が、ようやく声を絞り出すと、フィリップは、力強く頷いた。


「ああ、本気だ。私は、もう、自分の工房に閉じこもり、研究や製造を続けるだけの人生では飽き足らなくなった。この旅に同行すれば、当然、工房をしばらく離れることになる。だが、それでも、この目でデバイスの真価を確かめ、世界に貢献したい。これからは、君たちと共に、この世界の新しい可能性を、この手で切り開いていきたいのだ」


その言葉には、彼の職人としての誇りと、そして、新たな仲間たちと共に歩む未来への、確かな希望が込められていた。


私は、仲間たちの顔を見回し、そして、満面の笑みで、フィリップに手を差し出した。


「フィリップさん……ようこそ、私たちのデバッグパーティへ!あなたのような最高の技術者が仲間になってくれるなんて、マジで心強すぎます!一緒に、この世界のクソみたいな不具合、全部修正しちゃいましょう!」


この瞬間、私たちのパーティに、五人目の仲間が加わった。それは、伝統と革新、そして、論理と感性が融合した、新たな光の絆が結ばれた瞬間でもあった。


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