表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ギャルSEの異世界デバッグ!~社畜SEが美少女ギャルエルフに転生して、前世の知識とギャルな見た目で最強の魔法使いに成り上がって世界を救う~  作者: AKINA
フィーチャー4:『魅了の天使と「感情のバグ」~深まる絆と「愛」のプロトタイプ~』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

111/170

コミット 111:『商業都市で天使(?)に遭遇!……って、その露出度、バグってるとしか思えないんですけど!』

数日間の休息を終え、ニーナ、ヴァローナ、セレスティの三人は、ついに大陸でも有数の商業都市「アルカンシェル」へと到着した。その名の通り、様々な文化と種族が虹のように混じり合う、活気に満ちた自由都市だ。珍しい品物を扱う露店が軒を連ね、大道芸人や吟遊詩人たちが陽気な音楽を奏で、街全体が祝祭のような賑わいを見せている。


「(うわー、すごい活気だな、この街!アウレア・シティとはまた違った、自由な雰囲気がいい感じ!こういう場所なら、何か面白い情報が手に入るかもしれないぞ!)」


ニーナは、久しぶりの都会の空気に、少しだけ心が浮き立つような気分だった。ヴァローナも、珍しく周囲の賑わいに興味深そうな視線を向けている。セレスティは、人の多さに少し気圧されながらも、ニーナの後ろをついて歩いていた。


そんな時、街の中央広場で、ひときわ大きな人だかりができているのが目に入った。何かの見世物か、あるいは騒ぎでも起きているのだろうか。ニーナたちが興味本位で近づいてみると、人だかりの中心にいたのは、一人の息を呑むほど美しい女性だった。


その女性は、艶やかな漆黒のロングストレートの髪を風になびかせ、アメジストのような神秘的な輝きを放つ瞳を持っていた。抜群のプロポーションを誇るスレンダービューティーで、肌の露出が極めて高い、セクシーなドレス風の戦闘服を軽やかに着こなし、胸には美しい魔石のペンダントが輝いている。そして何よりも目を引くのは、その背中に生えた、艶やかな漆黒と清らかな純白の羽根が美しく入り混じった、大きな双翼だった。彼女の周囲には、常に微かなピンク色の、甘く危険な香りを伴う光の粒子が漂っているように見えた。


「あらあら、こんなところに可愛い子猫ちゃんたちが。もしかして、私に会いに来てくれたのかしら?うふふっ、光栄だわぁ」


その女性――ゼフィラと名乗った――は、ニーナたちに気づくと、妖艶な笑みを浮かべ、ゆったりとした動作で近づいてきた。その声は、まるで蜜のように甘く、聞く者の心を蕩かすような響きを持っている。


「(な、なんだこの人……!?天使……?いや、でも、あの翼、なんか禍々しい感じもするし……それに、この露出度!完全に倫理規定違反レベルじゃないか!この世界の美的感覚、どうなってんだ!?)」


ニーナは、内心で激しくツッコミを入れる。


ヴァローナは、ゼフィラのその常軌を逸した姿と、周囲の男たちの異様な熱狂ぶりに、眉をひそめ、警戒を強めている。「……何者だ、貴様。その翼、ただの飾りではあるまい」


セレスティは、ゼフィラの放つ強烈なオーラと、周囲の男たちの殺気立った視線に怯え、完全にニーナの背後に隠れてしまっている。


ゼフィラは、そんな三人の反応を楽しむかのように、クスクスと笑いながら、特にニーナに対して、馴れ馴れしく体を寄せてきた。


「私はゼフィラ。しがない天使の末裔よ。ま、ちょっとだけ訳アリの血も混じっちゃってるかもしれないけど、そこはご愛嬌ってことで♪ それより、あなた、なんだか、とっても美味しそうな匂いがするわぁ……うふふっ」


ゼフィラは、ニーナの耳元で囁き、その豊満な胸を、さりげなくニーナの腕に押し付けてくる。


「(ひぃぃぃ!近い!近いって!この人、パーソナルスペースって概念、持ってないのか!?しかも、なんか、甘い匂いに混じって、頭がクラクラするような……これって、もしかして、何かの魔力的な干渉……!?)」


ニーナは、ゼフィラという、これまでに遭遇したことのないタイプの「存在」との遭遇に、背筋が凍るような、それでいてどこか抗いがたい魅力を感じてしまうのだった。この妖艶な天使 (?)との出会いが、ニーナたちの旅に、新たな波乱を巻き起こすことは、もはや避けられない運命なのかもしれない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ