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『ギャルエルフ』になった社畜SEの俺、転生先が『バグだらけの世界』だったので『デバッグ』することになりました!――ギャルSEの異世界デバッグ!  作者: AKINA
フィーチャー3:『猫耳学者と未知の魔導構造!~コミュ障学者が王都を救う!?~』

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100/181

コミット 100:『剣と知識の最強装備!堅物騎士と猫耳学者、デバッグアドベンチャーにジョイン!』

クロノスの森への道のりは長い。途中、商業都市アルカンシェル、魔石加工都市ジオフォートといった大きな都市を経由し、情報収集をしつつ目指すこととなった。


ヴァローナは、先頭を歩き、その鋭い眼光で周囲の警戒を怠らない。彼女の腰に差された長剣は、まだ鞘に収められたままだが、その柄を握る手には、いつでも抜刀できるだけの力が込められている。彼女の存在そのものが、パーティの揺るぎない盾であり、そして道を示す羅針盤のようだ。


その後ろを歩くセレスティは、最初は緊張で強張っていた表情も、旅の仲間と共にあるという安心感からか、少しずつ和らいでいた。それらは、物理的な武器ではないかもしれないが、この世界の謎を解き明かす上で、何よりも強力な「知識という名の装備」だ。


そして、ニーナは、二人の間を軽快な足取りで歩きながら、時折、エレメンタル・ガードナーに意識を集中させ、周囲の魔力の流れをスキャンしていた。彼女の瞳には、いつものように複雑なコードのような紋様が浮かび、世界のシステムに潜む「バグ」の兆候を常に探している。彼女の論理魔導(ロジカルマジック)は、攻撃、防御、索敵、そしてデバッグと、あらゆる局面でパーティの切り札となるだろう。そして何より、彼女の底抜けに明るいギャルパワーは、どんな困難な状況でも、仲間たちを勇気づける太陽のような存在だ。


「それにしても、こうやって三人で旅するなんて、なんか本格的な冒険者パーティって感じがしてきたねー!」


ニーナが、笑顔で二人に話しかける。


「ふん、まだ始まったばかりだ。気を抜くなよ」


ヴァローナは、ぶっきらぼうに答えながらも、その口元には、ほんの僅かな笑みが浮かんでいるように見えた。


「は、はい……!私も、お二人の足を引っ張らないように、精一杯頑張ります……!そして、私の知識で、必ず、世界の不具合を……修正するお手伝いをしてみせます!」


セレスティは、力強く宣言する。その声には、もうかつてのような怯えはなく、確かな自信と決意が込められていた。


ニーナ、ヴァローナ、セレスティ。


それぞれの過去と、それぞれの「心のバグ」を抱えながらも、互いの強みを認め、弱点を補い合い、そして同じ目標に向かって進む。


ギャルSEの論理と、女騎士の経験則、そして猫耳学者の古代知識。それらが融合した時、この世界のシステムに、どんな化学反応が起きるのか。


彼女たちのデバッグの旅は、まだ始まったばかりだ。しかし、その瞳には、確かな希望の光が宿っている。

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